この記事では、「迷惑」と「困惑」の違いを分かりやすく説明していきます。
「迷惑」とは?
「迷惑」【めいわく】とは「ほかの人が不快に思う行為や不利益を被るような行為をすること」です。
漢字の「迷」は道の進み方やどうすれば良いのかがわからないことを表し、「惑」はまどうこと、つまり、どうすれば良いかわからず心が混乱することを意味します。
これらの漢字を組み合わせた「迷惑」は「進む道や正しい方法が分からずま心が迷うこと」を表し、仏教用語でそれを「迷惑する」と言います。
実際に日常で使われている「迷惑」は、仏教用語の「迷惑」が転じたもので「人をまどわすような、好ましくない行為をすること」という意味で通用しています。
「困惑」とは?
「困惑」【こんわく】とは「どうすれば良いか分からない時や嫌なことをされた時に困ってしまうこと」です。
漢字の「困」はどうにもならず悩むことまくいかず悩むことを表し、「惑」はまどうこと、どうすれば良いかわからず心が混乱することを表しています。
これらの漢字を組み合わせた「困惑」は「何か思い通りにならない事態が起きた時、どうすれば良いか分からず不安に思う、悩むこと」を表す言葉となっています。
「迷惑」と「困惑」の違い
「迷惑」と「困惑」の違いを、分かりやすく解説します。
「迷惑」と「困惑」はどちらも「惑う(まどう)」という漢字が含まれ、「好ましくない出来事によって心が迷うこと」に関連した言葉になっています。
違いは、「迷惑」は他人に対しておこなう行為、対して「困惑」は他人の存在に関係なく自身がとる行為という点です。
「迷」は「正しい方法を見失うこと」という意味を持ち、「迷惑」は「ほかの人をまどわせるような、正しくない行為をすること」を意味します。
一方、「困」は「惑」と同様に「まどう」と言ったニュアンスを持ち、「困惑」は「どうすれば良いか分からず、まどうこと」を表します。
「迷惑」は「迷惑をかける」「迷惑を受ける」、「困惑」は「困惑する」「困惑の〜」といった言い回しに使うように、使い方を見るとニュアンスの違いが分かりやすいでしょう。
「迷惑」の例文
・『待ち合わせに遅刻して仲間に迷惑をかける』
・『夜中に大声で騒ぐと近所迷惑になる』
「困惑」の例文
・『朝からクレームの電話が殺到して困惑している』
・『彼女は急に無理なお願いをされて困惑の表情を浮かべた』
まとめ
「迷惑」は他人を惑わすような好ましくない行為をすること、「困惑」はどうすれば良いか分からず惑うことです。
「迷惑」と「困惑」はどちらも「惑う」ことに関連した言葉ですが意味は異なります。