この記事では、「カルダモン」と「シナモン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「カルダモン」とは?
「カルダモン」は、清涼感のある強い香りが特徴的なスパイス(香辛料)です。
英語では “Cardamom”と表記し、日本では 小豆蔲(ショウズク)とも呼ばれます。
これは、熱帯や亜熱帯に自生するショウガ科の植物「カルダモン」から採集した種子を乾燥させたもので、生薬や香辛料として用いられています。
インドをはじめアジアの料理で多用され、カレースパイスには欠かせない存在となっています。
種子の精油には華やかな芳香を生むα-テルピネオールや樟脳のようなスーッとした芳香の元になるシネオールなどの香気成分が含まれており、爽やかさとエキゾチックな甘い香りを持ちあわせているのが特徴です。
「シナモン」とは?
「シナモン」は、甘い芳香と清涼感が特徴的なスパイスです。
英語では“ cinnamon”と表記し、日本では肉桂(ニッケイまたはニッキ)という名前で親しまれています。
「シナモン」は古代から珍重されてきた香辛料で、主にアジアで生産されています。
これは、ニッケイ属の樹木の内樹皮を乾燥・加工処理したもので、主にお菓子や飲み物の香りづけに使われるほか、「桂皮(ケイヒ)」という名前で生薬としても用いられています。
桂皮アルデヒドやオイゲノールなどの香気成分が含まれており、甘さ、清涼感、スパイシーさを持ちあわせているのが特徴です。
「カルダモン」と「シナモン」の違い
「カルダモン」と「シナモン」の違いを、分かりやすく解説します。
これらは世界中で親しまれている代表的なスパイスです。
「カルダモン」はショウガ科の植物「カルダモン」の種子、「シナモン」はニッケイ属の「シナモン」の内樹皮から作られており、原料の系統が大きく異なっています。
「カルダモン」と「シナモン」は香りを決定づける香気成分の構成も異なっており、「カルダモン」はカレーを風味づける強い芳香、「シナモン」は八つ橋やアップルパイにアクセントをつける甘さやスパイシーな芳香が特徴です。
まとめ
「カルダモン」と「シナモン」は名前の一部が似ていますが、互いに原料、香気成分の構成、風味や用途が異なっています。
イメージとして「カルダモン」はカレースパイス、「シナモン」はアップルパイ、八つ橋の香りと覚えておくと分かりやすいでしょう。