この記事では、「ひずみ」と「変位」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ひずみ」とは?
物体の変形の程度を表す無次元量を意味する言葉です。
「ひずみ」は、物体の元の長さに対する変形量の割合であり、物体がどれだけ伸びたり縮んだりしたかを示します。
また、「ひずみ」は、物体の各点で異なる値を取ることがあり、物体内部の応力状態を理解するためには不可欠です。
「ひずみ」が大きい部分は、より多くの変形を受けていることを意味し、材料の破壊や損傷が起こりやすい場所である可能性が挙げられます。
「変位」とは?
物体に外力が加わった結果、物体の点が移動した量を意味する言葉です。
具体的には、物体のある点が力を受ける前後でどれだけ位置が変わったかを表すベクトル量です。
また、「変位」は、物体の初期位置と変形後の位置の差として定義されます。
「ひずみ」と「変位」の違い
「ひずみ」と「変位」の違いを、分かりやすく解説します。
「ひずみ」と「変位」は、材料力学において重要な概念を意味する言葉ですが、それぞれ異なると言えます。
「ひずみ」は、物体の変形の程度を示す無次元量で、物体の元の寸法に対する変形量の割合を表現する際に使用する言葉です。
物体が外力によってどれだけ変形したか、つまり内部的な変化を示す指標だと言えます。
その一方で、「変位」は、物体の一点が外力を受ける前後でどの程度移動したかを示すベクトル量のことです。
物体の初期位置からの絶対的な移動量を表し、方向と大きさを持ちます。
まとめ
「ひずみ」と「変位」の違いとしては、「ひずみ」は相対的な変形の程度を表す点にあり、「変位」が物体の点の絶対的な移動量を表すと言えます。
「ひずみ」は無次元量であり、方向を持たないスカラー量であり、「変位」はベクトル量であり、方向と大きさを持ちます。
両者を適切に理解し区別することが、材料力学や構造力学においては不可欠なことだと言えるでしょう。