この記事では、「ロウニンアジ」と「カスミアジ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ロウニンアジ」とは?
学名で、「Caranx ignobilis」とも呼ばれる、インド太平洋の熱帯・亜熱帯海域に広く分布する大型肉食魚のことを意味する言葉です。
体は側扁して体高が高く、頭部は口先のなす角度が鈍く、小さい目と大きい顎を持ちます。
成魚の体色は灰白色から黒で、特にオスは全身が黒ずんでいます。
「ロウニンアジ」は、大型の個体はシガテラ毒を持つことがあるため、食用にする際には注意が必要です。
「カスミアジ」とは?
学名で「Caranx melampygus」とも呼ばれ、インド洋・太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布する大型のアジを意味する言葉です。
体は長楕円形で体高が高く、側扁します。
体側は鈍い銀色光沢のある青緑色で、多くの小黒点があります。
とりわけ、胸鰭・第二背鰭前端・臀鰭前端は鎌状に伸びます。
「カスミアジ」も「ロウニンアジ」と同様に、シガテラ中毒の報告があるため、食用にする際には注意が必要です。
「ロウニンアジ」と「カスミアジ」の違い
「ロウニンアジ」と「カスミアジ」の違いを、分かりやすく解説します。
「ロウニンアジ」と「カスミアジ」は、どちらもスズキ目アジ科に属する海水魚を意味する言葉ですが、いくつかの明確な違いがあります。
「ロウニンアジ」は、インド太平洋の熱帯・亜熱帯海域に広く分布するアジのことです。
アジ類ではヒラマサに次ぐ大型種であり、成魚は灰白色から黒に近い色をしており、オスは全身が黒ずんでいることが特徴として挙げられます。
単独行動する大型個体を浪人武士に見立てた和名がつけられており、その強靭な引きと巨体から釣りの対象としても人気です。
その一方で、「カスミアジ」は、インド洋・太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布するアジのことです。
成魚は、一般的に80cm程度で、体側は鈍い銀色光沢のある青緑色で、多くの小黒点が特徴として挙げられます。
このように、「ロウニンアジ」と「カスミアジ」は、生息域や体の大きさ、色彩などで区別できます。
釣りや料理の際には、これらの特徴を理解できると良いでしょう。
まとめ
「ロウニンアジ」と「カスミアジ」は、外見上の特徴や生息地域、食性などで区別されます。
しかし、大型個体にはシガテラ毒のリスクがあるため、消費する際には適切な知識と注意が必要です。
日本近海で捕れる個体は一般的に安全とされていますが、南方海域の魚はシガテラ毒を持つ可能性があるため、注意しなければなりません。