「摩耗」と「磨耗」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「摩耗」と「磨耗」の違いとは?言い換え

この記事では、「摩耗」「磨耗」の違いを分かりやすく説明していきます。

「摩耗」とは?

「摩耗」【まもう】とは、硬い物がこすれて表面がすり減ることです。

漢字の「摩」は研ぐことを意味するほか、訓読みで「こする」と読むように、こすること、さすることを意味しています。

また、漢字の「耗」は訓読みで「へる」と読み、物がすり減ることを意味する時に使われます。

これらを組み合わせた「摩耗」は、硬い物がこすれてすり減ることを表します。

一般には、経年劣化や摩擦によって腐食や疲労が生じ、物の表面が自然にすり減っていく様子を表す時に「磨耗」を使います。

「磨耗」とは?

「磨耗」【まもう】とは、硬い物がこすれて表面がすり減ること、あるいは、物の表面を磨いてすり減らすことです。

漢字の「磨」「耗」はすり減ることを意味するほか、「磨」は訓読みで「みがく」と読むようにみがくこと、研ぐというニュアンスを持ちます。

これらを組み合わせた「磨耗」は、硬い物がこすれてすり減ることを表しますが、その中には、使ったり意図的に削ったりしたために表面がすり減るという意味も含みます。

「摩耗」と「磨耗」の違い

「摩耗」「磨耗」の違いを分かりやすく解説します。

これらはどちらも「まもう」と読み、金属や鉱石のような硬い物体がこすれて表面がすり減ることを表します。

両者の意味はほぼ同じですが、「摩耗」は訓読みで「こする」と読む「摩」が使われ、「磨耗」は訓読みで「みがく」と読む「磨」が使われていることから、微妙にニュアンスは変わります。

「摩耗」は経年劣化によって自然にこすれてすり減ることで、「磨耗」は磨いたりこすったりしために摩擦ですり減る、といったニュアンスを含みます。

「摩耗」の例文

・『雨によって岩の表面が自然に摩耗する』
・『そのタイヤは摩耗しているので、そろそろ買い替えたほうが良い』

「磨耗」の例文

・『歯を磨き過ぎると磨耗症を起こし、歯の表面にあるエナメル質が薄くなってしまう』
・『金属製品を摩耗して表面を滑らかに仕上げる』

まとめ

「摩耗」「磨耗」は一見同じ熟語に見えますが、よく見ると「摩」「磨」の違いがあり、そのために微妙なニュアンスの違いが生じています。

ただし、「摩耗」「磨耗」の意味はほぼ同じなので、厳密に使い分けをしなくても問題はありません。