「ロックウール」と「グラスウール」はどちらも建築に関係する言葉ですが、意味が異なるため区別して覚えることが必要です。
この記事では、「ロックウール」と「グラスウール」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ロックウール」とは?
「ロックウール」は「玄武岩や安山岩といった火成岩を加熱溶解して繊維化したもの」を意味します。
多くの場合、ボードやマット状に加工して「断熱材」「防音材」などに使用されます。
英語では“rock wool”と記され、「岩綿(がんめん)」と呼ばれることもあります。
「グラスウール」とは?
「グラスウール」は「短いガラス繊維で作られた綿状の素材」という意味があり、ボード状やフェルト状にして「断熱材」「防音材」「緩衝材」などに用いられています。
「ガラス綿」とも呼ばれ、英語では“glass wool”と表記されます。
「ロックウール」と「グラスウール」の違い
「ロックウール」も「グラスウール」も「断熱材や防音材に使われる繊維」という意味を持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「ロックウール」は「玄武岩や安山岩など天然の鉱石を原料とした繊維」を意味します。
耐熱性や断熱性が高く、水分や湿気にも強いため断熱効果が長期間継続しやすいという特徴があります。
また、物が音を吸収して音量を小さくする「吸音性」にも優れており、特に「低音域」の音に効果があるとされています。
一方、「グラスウール」は「ガラスを原料とする繊維」を意味し、素材となるガラスにはリサイクルガラスが使用される場合が多いようです。
こちらも耐熱性や断熱性、吸音性に優れており、吸音性については「高音域」の音に効果があるとされています。
なお、「ガラスウール」には吸水性や吸湿性があることから、水分や湿気が繊維に入ると断熱機能がダウンしやすい側面もあります。
まとめ
「ロックウール」は「天然の鉱石を加熱溶解して繊維化したもの」を示し、「グラスウール」は「ガラス繊維で作られた綿状の素材」を示します。
双方の機能についてもチェックしておきましょう。
ぜひ建築用語の違いを知る参考にしてください。