この記事では、「宿命」と「宿業」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「宿命」とは?
この世に命を与えられたときにはすでに運命が決まっていることを「宿命」【しゅくめい】といいます。
例えば、船の上で仕事して生きるのがその人に与えられた「宿命」となるのです。
それほど自分は生まれる前から定められた宿運には逆らえず、生きるための定めにもなります。
使い方としては、「彼とは宿命の関係である」と生まれたときから定められた絆で結びついている間柄であると伝えられるのです。
「宿業」とは?
前世の行動により、今の人生に表れるのが「宿業」【しゅくごう】です。
定めという意味も強く出ていて、自分に与えられた試練は生まれる前から決まっているものであり、絶対に受け入れて自らが背負い、解決していくべき行為になります。
過去世とは宿世を表し、「宿」という意味で使われていて、善や悪をどう行ったか示す「業」を掛け合わせた言葉です。
「宿命」と「宿業」の違い
ここでは「宿命」と「宿業」の違いを、分かりやすく解説します。
生まれたとき、すでに2人は心が惹かれ合う運命であるという意味で使うのが「宿命」です。
「未来を決める宿命の対決」と今後の大事な将来に向けて決着をつけます。
仏教用語では生まれる場所や時間は自分で決められず、どうしても避けられず、変えることさえ出来ない因縁因果を指すのです。
もう一方の「宿業」は過去世での行為により現世で与えられる試練を指します。
「宿業が深い」といえば前世で人に対して酷いことして傷つけた報いを受ける使命が強く出ると伝えられるのです。
「宿命」の例文
・『弟は大学で学び、教師になる宿命をまっとうした』
・『学校や就職先が同じ彼女とは宿命を感じる』
「宿業」の例文
・『不幸ばかり起こる宿業は過去世で悪いことした報いだ』
・『現世で人に優しくし、真面目に生きて悪い宿業を切った』
まとめ
「宿」を使ってはいますが、「命」と「業」にはまた違った意味が含まれている漢字です。
どう使うか意味を調べて、自分に与えられたのは2つのうちどちらになるか区別してみるといいでしょう。