「転出」と「転籍」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「転出」と「転籍」の違いとは?言い換え

意味を混同しやすい言葉として「転出」「転籍」があります。

2つの言葉はそれぞれ何を意味しどう違うのでしょうか。

この記事では、「転出」「転籍」の違いを分かりやすく説明していきます。

「転出」とは?

「転出」とは、「他の土地に移り住むため現在住んでいる場所から出ること」を意味する言葉です。

ある地域に住んでいた人が別の地域に移ることを目的にその地域を出ていくことを指します。

居住地変更が目的なので一時的に出ていくのではなく、別の場所を生活拠点として定め戻ってこないことを前提に出ていく行為に対して用いる表現です。

行政手続きでは別の市町村に移り住むため今住んでいる市町村から出ていくことを意味する言葉として用いられています。

「転籍」とは?

「転籍」とは、「現在所属しているところから別のところに籍を移すこと」を意味する言葉です。

組織や団体に所属し構成員の一員になることを「籍を置く」と表現します。

「籍」とは集団の一員としての資格を有し名簿に名前が記録されていることを意味する言葉です。

住民としての記録を指す「戸籍」を始め会社やスポーツチームに所属している場合にも用いられます。

「転籍」は所属記録である籍を転じる、つまり所属先を変えることを意味する言葉です。

主体的に席を移す場合は「移籍」という表現を使うことが多く「転籍」は会社都合による所属変更や組織の再編など必ずしも本人が意図したものではない籍の移動でよく使う言い方です。

「転出」と「転籍」の違い

「転出」「転籍」の違いを、分かりやすく解説します。

「転出」が住む場所を変更するために出ていくことを指すのに対し「転籍」は所属先の変更を指す、という違いで区別されます。

「転出」は居住地の物理的な移動を含みますが「転籍」は所属先の変更なので居住地は変わりません。

「転出」の例文

・『行政サービスが低下したせいで転出が増加した』
・『子育てサービスの拡充により転出が減少した』

「転籍」の例文

・『別の会社に転籍することにした』
・『まだ契約期間が残っているので転籍できない』

まとめ

「転出」「転籍」は似ている部分もあるものの明確な違いで区別されています。

ポイントさえ理解すれば難しくないので基準を理解して正しく区別してください。