この「邨」と「村」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「邨」とは?
一昔前には「村」を「邨」【むら】と書き、使っていました。
この漢字の意味は「村」のように人が集まり、1つのコミュニティを作る場所を指します。
田舎【いなか】ともいうほど田畑があって、自給自足で食べ物を育てては食料にするのです。
また、子どもは小学校、中学校に通って勉強して、定期的に「邨の人」が集まり人々の繋がりを深めていきます。
また、屋根の葺き替えや田植えを手伝う、子どもを一時的に預かって面倒を見るなどして交流を深めていくのです。
「村」とは?
一ヶ所に群がり、集団で暮らしていた場所を「村」【むら】といいます。
漢字で「村」と書いたとき、象形として人が多い場所である所を指し、都市部のようにインフラが整っていない、建物が少なく栄えていない場所を指すのです。
ただ、人が少なく、古くから助け合って生きてきた「村人」の結束は家族のようにとても強く、困ったことがあれば協力して問題を解決していきます。
使い方としては「村の掟を守る」といかにみなで考えた規則を守り、向き合うかが一緒に暮らす者に与えられた大事なことになるのです。
「邨」と「村」の違い
ここでは「邨」と「村」の違いを、分かりやすく解説します。
異体字として「村」の代わりに使われているのが「邨」で、一般的にはほとんど使われていません。
扱う場所といえば行政や大学といった専門的な所です。
村里【むらざと】ともいう漢字であり、集まるという意味がある屯と?おおざとを掛け合わせた漢字になります。
町よりも発展していない場所を指すのです。
もう一方の「村」は人が家を建てて、一ヶ所に小さな集まりを作った所という意味があります。
「村の祭り」はほとんどの村人が参加して豊作を喜び合い、神に感謝するために行うのです。
「邨」の例文
・『小原古邨の絵は動物や鳥、魚が抽象的に描かれている』
・『軍隊が集落に到着すると邨醸野肴で村人は迎え入れた』
「村」の例文
・『田んぼ道を抜けるとそこには小さな村が点在していた』
・『調べるとまた変わった村独特の生活様式が見つかった』
まとめ
「むら」と同じように読む漢字ではありますが、使われている所や昔から使っているかに違いがあります。
どういった使い分けするかに着目して、使いこなしてみましょう。