この記事では、「黄酒」と「老酒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「黄酒」とは?
「黄酒」【ホワンチュウ】は、中国を代表する醸造酒の一種です。
中国ではさまざまな種類の酒が造られており、代表的なものに透明な蒸留酒の「白酒」【パイチュウ】や色の黄色い醸造酒「黄酒」などがあります。
このお酒は、もち米、うるち米、きび米などを蒸して麹で発酵させ、米に含まれるでんぷんの糖化とアルコールの発酵によって醸造されています。
浙江省、福建省、山東省などさまざまな地域で作られ、浙江省が産地として有名です。
「黄酒」の色や風味などは産地や材料、醸造期間によっても異なり、お酒として飲むほか調味料としても活用されています。
「老酒」とは?
「老酒」【ラオチュウ】は、中国の醸造酒「黄酒」の中で長期間かけて熟成させたものを指します。
陳年(長期熟成しているという意味)が3年以上あるものだけが「老酒」と呼ばれており、中には陳年が10年、20年経過したものもあります。
「老酒」にはさまざまな種類があり、その中では「紹興酒」【しょうこうしゅ】が有名です。
「紹興酒」は「黄酒」の中でも浙江省紹興市で作られたお酒を指し、熟成期間が短いものほど味わいはフレッシュで力強く、長いものほどマイルドで複雑な旨みが感じられるようになります。
「老酒」は「黄酒」と同様、お酒として飲んだり調味料として使われています。
「黄酒」と「老酒」の違い
「黄酒」と「老酒」の違いを分かりやすく解説します。
「黄酒」と「老酒」は中国の代表的な醸造酒です。
「黄酒」は米と麹で作られる黄色い醸造酒、「老酒」はその「黄酒」の中で陳年が3年以上ある熟成期間の長いものの呼び方になります。
つまり、「老酒」は「黄酒」と同じお酒で造られていますが、熟成期間が違うために称号が変わり、味や風味、価値などに違いが生じているのです。
なお、「老酒」といえば紹興酒がよく知られますが、紹興酒は必ずしも「老酒」であるとは限りません。
紹興酒は浙江省の紹興市で作られたものを指し、黄酒の中にも紹興酒があるのです。
まとめ
中国の醸造酒「老酒」は「黄酒」の中で醸造期間が3年以上経過しているものを指します。
つまり、「老酒」は「黄酒」の一種ということになります。