立派な武士を指す言葉として「大名」と「武将」があります。
時代劇や歴史ドラマでよく耳にする言葉ですがこの2つはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「大名」と「武将」の違いを分かりやすく説明していきます。
「大名」とは?
「大名」とは、「封建制度において地方の支配を託された地方領主」を指す言葉です。
領有した土地の支配権の授受により主従関係を結ぶ支配体制を「封建制」といいます。
封建制では優秀な家臣に多くの土地を与えますが特に優秀な家臣には広大な土地を与えて地方の支配を委任し、地方を治める家臣を統治者が統括する形で支配体制が築かれます。
「大名」は封建制における地方支配を任された地方領主の肩書きです。
時代によって多少意味は異なりますが、支配体制が確立した江戸時代においては石高が一万石以上の家臣が「大名」に当たります。
「武将」とは?
「武将」とは、「軍を率いて戦う戦闘指揮官」を指す言葉です。
兵士を取りまとめ舞台を率いて戦う戦闘指揮官を指します。
一般的には戦国時代に活躍した軍を率いて戦う武士を指す言葉として使われていますが、名のある武士や武芸に優れた武人を「武将」と呼ぶこともあります。
地位や立場を表す肩書きではなく、軍人として働く武士を指す言葉です。
「大名」と「武将」の違い
「大名」と「武将」の違いを、分かりやすく解説します。
「大名」と「武将」の違いは「立場」です。
「大名」が領地を所有し支配する地方支配者を表すのに対し「武将」は軍を率いて戦う武人を指す、という違いで区別されます。
「大名」は政治的なニュアンスが強く「武将」は軍人としてのニュアンスが強い、という区別も成り立ちます。
「大名」の例文
・『功績が認められ大名に取り立てられた』
・『大名には政治能力が求められる』
「武将」の例文
・『戦国武将が使った刀』
・『武将を討ち取って名を上げる』
まとめ
「大名」と「武将」では立場が全く異なります。
ポイントさえ理解すれば難しくないので基準を理解して正しく区別してください。