「絶句」と「律詩」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「絶句」と「律詩」の違いとは?二語の違い

この記事では、「絶句」「律詩」の違いを分かりやすく説明していきます。

「絶句」とは?

漢詩の形式の1つで、とりわけ中国の古典詩に見られる詩形のことを意味する言葉です。

基本的に、四句から成り立ち、それぞれの句は五言もしくは七言で構成されています。

「絶句」は、起承転結の構造を持ち、各句が独立した意味を持つと同時に、全体として1つの完結した意味を成すよう工夫されています。

五言絶句や七言絶句といった形があります。

「律詩」とは?

厳格な規則に基づいて作られる詩の形式を意味する言葉です。

1つの詩が八句で構成され、各句は五字もしくは七字で書かれます。

「律詩」の各句は、特定の平仄法に従い、押韻が必要です。

また、「律詩」では、対句を用いる必要があり、原則として相対する二つの句の字数、品詩、色、数字等を同じように配置します。

「絶句」と「律詩」の違い

「絶句」「律詩」の違いを、分かりやすく解説します。

「絶句」「律詩」は、どちらも漢詩の形式であり、それぞれ異なる規則に従って詩が作られます。

「絶句」は、四句(四行)で構成され、一句の語数が五つまたは七つの場合、それぞれ五言絶句、七言絶句と呼ばれるものです。

起承転結の四句で構成され、最後の一文字の音をそろえる韻などの技法が用いられ、意味だけでなく声に出して読んだときのリズムや調子も詩の出来栄えに関わる重要な要素となっています。

その一方で、「律詩」は、八句(八行)で構成され、二句を一組とする起承転結で構成するのが基本的なものです。

文字数は一句の語数が五つもしくは七つの場合、それぞれ五言律詩、七言律詩と呼ばれます。

「律詩」「絶句」よりも句数が多いため、言葉の数は増える一方で冗長になりやすいという特徴があります。

「絶句」「律詩」の形式の違いが詩の内容や表現にどのように影響を与えるかを考えるようにすると良いでしょう。

まとめ

「絶句」が四句で構成されるのに対し、「律詩」は八句で構成される点が違いとして挙げられます。

また、「絶句」は起承転結がはっきりしているのに対し、「律詩」では起承転結を重要視せず、展開よりも雰囲気や詩の響きが重視される傾向があります。

「絶句」「律詩」に優劣はなく、それぞれの形式が持つ特徴や美しさを理解し、詩を楽しむことが大切なことだと言えるでしょう。