この記事では、「五目煮」と「筑前煮」の違いを分かりやすく説明していきます。
「五目煮」とは?
「五目煮」【ごもくに】とは、大豆、野菜、こんにゃくなど数種類の食材を使って作る煮物のことです。
一般には、鶏肉、にんじん、たけのこ、こんにゃくなどを同じ大きさに切りそろえ、砂糖、しょうゆ、だしで炒り煮した料理を指します。
「五目」は「5種類」「5品目」などの意味がありますが、それ以外に「さまざまな種類が使われている」という意味があり「五目煮」という名前は5品目に限らず色々な食材が使われている煮物を表しています。
また、「ひじきの炒り煮」や「五目豆」「うま煮」のように別の呼び方を持つ料理も「五目煮」と呼ばれることがあります。
「筑前煮」とは?
「筑前煮」【ちくぜんに】は、鶏肉と野菜、こんにゃくなどを炒り煮した、福岡県の筑前地方に伝わる郷土料理です。
これは、鶏もも肉、ごぼう、れんこん、にんじん、こんにゃくなどを一口大に切って砂糖、しょうゆ、だしなどで炒り煮したもので、甘辛くコクのある味付けが特徴となっています。
筑前地方は現在の福岡県北西部にあたる地域で、この地域で食材を油で炒めてから煮る料理が作られるようになったことから「筑前煮」と呼ばれるようになったとされます。
また、地元では「がめ煮」と呼ばれることもあり、正月やお祭り、お祝い事の際にふるまう料理として親しまれています。
鶏肉を炒って煮ることから「炒り鶏」【いりどり】とも呼ばれます。
「五目煮」と「筑前煮」の違い
「五目煮」と「筑前煮」の違いを分かりやすく解説します。
「五目煮」と「筑前煮」は数種類の食材を一口大に切りそろえてから炒り煮して作る、日本の伝統的な料理です。
これらの料理は、ほぼ同じ食材を使って同じ味付け、同じ調理法で作られることもありますが、名前の定義はそれぞれ異なります。
「五目煮」はさまざまな食材を使って作る煮物を指し、「筑前煮」は筑前地方で発祥した、という成り立ちがあります。
実際には、鶏肉、ごぼう、にんじん、れんこんなどを油で炒めてから砂糖、しょうゆ、だしで煮たものが「五目煮」あるいは「筑前煮」と呼ばれており、さらに「うま煮」「炒り鶏」などの名前が使われることもありますす。
まとめ
「五目煮」と「筑前煮」は、鶏肉と野菜などを甘辛く炒り煮した料理の名前です。
基本的にはほぼ同じ料理を指しますが、「筑前煮」は筑前地方で発祥した料理という定義があります。