この記事では、「焼きしゃぶ」と「焼肉」の違いを分かりやすく説明していきます。
「焼きしゃぶ」とは?
「焼きしゃぶ」【やきしゃぶ】とは、しゃぶしゃぶ用の薄切り肉を焼いてからたれやポン酢につけて食べる料理のことです。
この料理は鍋料理の「しゃぶしゃぶ」から派生したもので、通常は鍋に張った湯やスープに薄切り肉をくぐらせて火を通すところを鉄板で焼く工程に変えている点が特徴となっています。
鉄板やホットプレートで焼いた肉は通常のしゃぶしゃぶ同様にごまだれやポン酢につけて食べるほか、焼き肉のタレ、大根おろしなどを付けてもおいしく食べられます。
また「焼きしゃぶ」をする際は、肉以外の野菜も焼いてタレをつけて食べたり、サンチュやレタスなどの生野菜で焼いた肉を巻いて食べたりする楽しみもあります。
「焼肉」とは?
「焼肉」【やきにく】とは、広義には肉を焼いて食べる料理のこと、狭義には七輪やロースターなどで焼いた肉にタレをつけて食べる料理のことです。
一般に「焼肉」といえば、後者の焼いた肉にタレをつけて食べる料理を指します。
この料理は韓国から日本に入ってきたホルモン焼がルーツになっており、日本では牛肉を焼いて味の濃いたれをつけて食べる料理が「焼肉」として定着しました。
スライスした牛肉、ハラミやタン、豚肉や鶏肉などを炭火の網やロースターなどで炙り焼きし、醤油ベースやみそベースのタレ、レモン汁や塩コショウなどをつけて食べる形式が一般的です。
スライスした生の肉が提供され、客が自分で焼きながら食べるスタイルになっていますが、すでに味付け、調理した肉を惣菜として「焼肉」と呼ぶこともあります。
「焼きしゃぶ」と「焼肉」の違い
「焼きしゃぶ」と「焼肉」の違いを分かりやすく解説します。
これらはスライスした肉を焼いてからタレをつけて食べる点が共通していますが、調理の仕方、一般的なイメージに違いがあります。
前者は「しゃぶしゃぶ」から派生した比較的新しい料理で、鍋に張った湯で肉を「しゃぶしゃぶ」する代わりに鉄板で焼いて火を通すことから、そのように呼ばれるようになりました。
後者は昭和時代から日本で急激に普及した、肉をあぶり焼きしてからタレをつけて食べる料理です。
前者はすぐ火が通るよう薄切りされた「しゃぶしゃぶ用」の肉を用い、後者はやや厚みのある「焼肉用」の肉を用います。
また、前者は脂が少ない肉を使うことが多いのでさっぱりと食べられるイメージ、後者は脂の多いジューシーな肉を使うことが多いのでこってりした肉料理といったイメージが持たれるところも違っています。
まとめ
そもそも「焼肉」は肉を焼く料理のことなので「焼きしゃぶ」も「焼肉」の一種ということになります。
ただし、料理として確立している「焼肉」と「焼きしゃぶ」は、肉の薄さ、焼き方、味わいなどが異なっています。