この記事では、「解約返戻金」と「責任準備金」の違いを分かりやすく説明していきます。
「解約返戻金」とは?
「解約返戻金」とは、契約している保険を満期になるまでに解約した時に、払い戻されるお金のことです。
これが用意されているのは積み立て式になる保険で、「掛け捨て」の保険ではこの支払いはなく、配当式の保険では契約内容によって、この「解約返戻金」がないという場合があります。
積み立てになる保険では、保険会社側の運用如何のところもありますが、満期に受け取ることができる金額がある程度分かっています。
例えば、20年の契約で、満期になると200万円が受け取れるといった内容になりますが、途中解約によって「解約返戻金」を受け取る時には、その水準より下がってしまうので注意してください。
均等に計算すると、20年で200万円なら、10年で解約した場合にはその半分の100万円の受け取れそうなものですが、解約によるペナルティに相当する手数料が徴収される為、それには満たない金額しか受け取ることができません。
「責任準備金」とは?
「責任準備金」は、保険会社側が保険金の支払いの為に準備しているお金になります。
満期になった時の「満期返戻金」や、先の途中での解約による「解約返戻金」、更に配当がある保険でのそれの給付の為に、常にこれを用意しておく必要があります。
保険会社は、保険料として集めたお金を運用に回しています。
それによる利益と各種の支払いの差額によって収益を上げていますが、株式などの有価証券類で行っており、その時価(及び、将来的に入る予定の金利分も含みます)で計算して、契約している保険(支払い内容)に対して一定の割合の「責任準備金」の保持が義務付けられています。
「解約返戻金」と「責任準備金」の違い
「解約返戻金」と「責任準備金」の違いを、分かりやすく解説します。
「解約返戻金」は、保険の途中解約に伴って支払われるお金のことで、積み立て分の払い戻しになりますが、満期まで契約を続けた場合より割り引かれてしまうことがほとんどだと考えていいでしょう。
「責任準備金」は、保険会社が各種の支払いの為に常に用意しておかなければいけないお金です。
ほとんどが現金ではなく、有価証券類になりますが、これが用意できなくなると、保険会社として続けていくことはできません。
尚、万が一、保険会社が破綻した時には、「責任準備金」の基準の9割までは契約者保護機構によって、契約者に補填される仕組みになっています。
まとめ
「解約返戻金」と「責任準備金」は、このように違います。
説明のように、「解約返戻金」は、「責任準備金」から支払われるという関係になります。