この記事では、「付近」と「附近」の違いを分かりやすく説明していきます。
「付近」とは?
「付近(ふきん)」とは、「近くの場所・距離的に離れていない場所」や「近辺・あたり・近いところ」を意味している言葉です。
「付近」の「付」の漢字には「つく・つける」という原義(元の意味)があり、元々は「添付(てんぷ)・付帯(ふたい)・付属(ふぞく)」などの言葉で使用されていました。
現在では文化庁の使い方の方針もあって、「附」よりも「付」が一般的な漢字として使用されることが多くなっています。
そのため、漢字の字義にとらわれず、「附属」を「付属」、「給附」を「給付」と書いても間違いではありません。
「附近」とは?
「附近(ふきん)」とは、「近い場所・距離が離れていない近くの場所」や「近辺・そのあたり・近いところ」を意味している表現です。
「附近」の「附」の漢字には「わたす・あたえる」という原義があり、元々は「給附(きゅうふ)・附与(ふよ)」などの言葉で使われていました。
現在では「附近」よりも「付近」が一般的な言葉(漢字表記)として使われていますが、「附属」と同じく「附近」という表記も間違いではありません。
「付近」と「附近」の違い!
「付近」と「附近」の違いを、分かりやすく解説します。
「付近」と「附近」はどちらも「近くの場所・距離的に離れていない近辺」を意味していて、意味の違いというのはありません。
戦後日本ではGHQの教育改革で「当用漢字表」によって、難しい漢字を日常生活・公文書では極力使わないようにしていく方針が取られました。
日本国憲法に「附」の漢字を使用したため、「当用漢字表」から「附」が排除されることはありませんでしたが、原則として「附」よりも簡単な「付」を使うことが推奨されています。
現在の「常用漢字表」にも「付」と「附」はどちらも記載されていますが、文化庁の国語審議会の方針として(一部の公文書で使う特定の言葉を除いて)「附」よりも「付」を使うことが望ましいとされています。
そのため、日常生活や学校の試験などでは、「附近」よりも「付近」を使ったほうが望ましいと言えますが、「附近」と書いても間違いではありません。
まとめ
「付近」と「附近」の意味の違いを詳しく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「付近」というのは、「近い場所・そのあたり・近辺」を意味しています。
「附近」という漢字の表現も「近くの場所・あたり・距離的に近いところ」を意味していて、「付近」と「附近」に意味の違いはないのです。
「付近」と「附近」の意味の違いを詳しく調べたい時には、この記事の解説をチェックしてみてください。