この「状態」と「状況」は、意味がよく似ている言葉なので、混同されていることも少なくありません。
「状態」とは?
「状態」とは、何かのその時の有り様を指す言葉です。
その後に変化があるかも知れませんが、この言葉を使った時点での様子だと考えてください。
特に時を指定させず「状態としては、何とか動かせる」と使うと、少なくとも今現在では動かせる状態だという意味になり、「さっきまでの状態だと~」とした時には、そのさっきと言われる時点での話だと解釈してください。
「状況」とは?
「状況」は、進行形で動いている対象のその時点での様子を指して使います。
「状態」と同じく、ある時点を切り取った様子になりますが、その対象に動きがある(動いている)と時に使う為の表現となります。
「状況的に油断できない」のように用いて、その対象において油断できない場面であるという意味で使うことができ、先の「状態」を使って言い換えられなくもありませんが、「状況」と使った方が臨場感が出せています。
「状態」と「状況」の違い
明確な定義がある訳ではありませんが、「状態」は対象が比較的落ち着いている状態、またはほとんど動きがない時に使い、「状況」の方は刻一刻と変化している対象のある時点のことを表現する為に使われることが多いです。
先の「状況的に油断できない」は、「油断できない状態だ」と言い換えることができ、「状態」の方も動きのある対象に使えなくもありませんが、このように表現するとあまりその対象に動きがないように思えてしまう為、「状況的に油断できない」の方が前述した臨場感が出せています。
これらの2つの言葉はこのような使い分けになると考えてください。
まとめ
「状態」は比較的動きがない対象のその時点での状態に、「状況」は頻繁に動きがあったり、そうだった対象のある時点を切り取った様子の表現に使うと覚えておくといいでしょう。