この記事では、「覚書」と「念書」の違いを分かりやすく説明していきます。
「覚書」とは?
「覚書(おぼえがき)」とは、「正式な契約書を作成する前の段階において、当事者双方の合意事項を書面にしたもの」のことを意味しています。
「覚書」というのは、「契約内容にまでは至らないが、当事者双方が合意できた事項・内容について書面にしたもの」を示している言葉なのです。
また「覚書」には、「契約の補足・解釈などを別に記した文書」や「宛名・署名のない略式の外交文書」といった意味合いもあります。
「念書」とは?
「念書(ねんしょ)」とは、「当事者の一方から他方(相手側)に対して、確認してほしい内容を記して、一方的に差し入れる形式の文書」のことを意味しています。
そのため、「念書」には「当事者の一方だけの署名捺印」しかなく、「相手側の署名捺印」はつけられていないのです。
例えば、「借金の借用書・約束を守るという誓約書や確約書」などが「念書」に該当することになります。
「念書」は、その時に約束した内容を相手側が一方的に変えてくるなどのトラブルが生じた時に、証拠として利用するために作成することが多くなっています。
「覚書」と「念書」の違い!
「覚書」と「念書」の違いを、分かりやすく解説します。
「覚書」も「念書」も「何らかの事実・約束を確認するために作成した文書」という意味合いでは類似していますが、「覚書」というのは「当事者双方が合意した内容を文書にしたもの」を意味しています。
双方の合意がある「覚書」に対して「念書」というのは、「書き手の側から相手側に対して、一方的に事実確認の内容などを記して差し入れた書面(書き手の人の署名捺印だけで相手側の合意までは取れていない書面)」を意味している違いを指摘できます。
まとめ
「覚書」と「念書」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「覚書」とは「正式の契約書を交わす以前に、当事者双方が合意した事項・内容を書面にしたもの」を意味していて、「念書」は「当事者の一方から他方(相手)に対して、一方的に差し入れる形式の文書(差し出した側だけの署名捺印しかない文書)」を意味している違いがあります。
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