この記事では、「懐が深い」と「器が大きい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「懐が深い」とは?
「懐が深い」には2つの意味があり、1つ目は、相撲用語で腕と胸のつくる空間が大きく、相手にまわしを取らせないといった意味です。
そして、もう一つは心が広く、包容力がある、といった意味で、この意味が一般的に用いられる意味となります。
包容力があるということは、相手の欠点や悪い点も含め、受け入れることができる心を持っているということになります。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、「穏やかな人柄」、「人間が丸い」、「物腰が柔らかい」などがあります。
「懐が深い」の使い方
「懐が深い」人を示す使い方が多く、「懐が深い人物」や「懐が深い先生」、「懐が深い母」などとなります。
「器が大きい」とは?
「器が大きい」。
つまり、受け止めるものが大きいといった意味となります。
小さなことなどは気にすることなく、たくさんのものを入れることができる器を心の中に持っている人が、「器が大きい」人なのです。
受け入れるものは特定されません。
人物でも状況でも受け入れることができることを「器が大きい」と言います。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、「度量のある」や「人格者」、「人間が大きい」などがあります。
「器が大きい」の使い方
「器が大きい」人を示す使い方が多く、「器が大きい人」や「器が大きい上司」、「器が大きい父」などとなります。
「懐が深い」と「器が大きい」の違い
ほぼ同じ意味の「懐が深い」と「器が大きい」ですが、細かな内容で見れば、心が広くて包容力があることを「懐が深い」と言い、小さなこと、細かなことは一切気にしないことを「器が大きい」となります。
そのため、場合によっては適した使い方を行わないと、少し意味がズレてしまう可能性があります。
「懐が深い」の例文
・『私の上司は、私のミスを責めずにフォローしてくれる、非常に懐が深い人物です。』
・『常に周りに気を配り、困っている人を助け、自分のことは後回しにするような彼女は懐が深い人だと思います。』
・『私の父は、小さなことは一切気にしない懐が深い人です。』
・『どれだけ忙しくても、時間をかけ相談にのってくれる担任の先生は懐が深い先生だと思います。』
「器が大きい」の例文
・『自分の上司が、器が大きい人で本当に助かりました。』
・『器が大きい先輩のお陰で、いつも部内の雰囲気が良く働きやすいです。』
・『ミスをしても、さりげなく「大丈夫」と声をかけてくれるキャプテンは器が大きい人だと思います。』
・『結婚相手は、絶対に器が大きい男性と決めています。』
まとめ
ほぼ同じ意味の「懐が深い」と「器が大きい」ですが、使用する相手や状況に応じて適した使い方が必要です。
どちらも、心が広いといった意味で、良い意味で用いられる共通点があり誉め言葉であることは間違いありません。