「気遣い」と「気苦労」の違いとは?分かりやすく解釈

「気遣い」と「気苦労」の違い二語の違い

この記事では、「気遣い」「気苦労」の違いを分かりやすく説明していきます。

「気遣い」とは?

「気遣い」には2つの意味があります。

一つは、あれこれと意識や精神をつかうことです。

あれこれ気を配ることを意味しています。

友人の家に遊びに行ったときのことで考えてみます。

友人の家に到着したら、お茶を出してくれました。

出してくれたお茶はほどよく冷えていて、暑い外を歩いていたものからすると、とてもありがたいです。

そして、冷房をつけてくれました。

風が直接体に当たらないように気にしてくれています。

さらに、お菓子まで出してくれました。

このお菓子が暑い季節にピッタリな涼しげな見た目です。

口当たりはさっぱりしていて、味も暑い季節にピッタリです。

この友人は、お茶の温度、室内の温度、口にするものなど、いろいろなことに気を配ってくれています。

このようなさまを「気遣い」といいます。

もう一つの意味は、よくないことが起こる心配です。

ある企業は非常に大切な情報を持っています。

この情報は厳重に管理されており、限られた人しか触れることができないため、外部に漏れる心配はありません。

このことを「情報が漏えいする気遣いはない」と表現することができます。

「気遣い」の使い方

日常的な会話の中で使われている言葉です。

あれこれと気を配ることを指して使用します。

「気苦労」とは?

あれこれと意識や精神を使い、精神的に疲れることです。

嫁と姑の関係で考えてみます。

姑は厳しい人で、掃除の仕方、野菜の切り方、お茶の温度など、いろいろなことを指示してきます。

少しでも姑のやり方と違ったところがあると、嫁に厳しくしつけをします。

そのため、嫁は掃除の仕方や野菜の切り方など、あれこれと気を遣わなければなりません。

毎日のように気を遣っていると精神的に疲れてきます。

このようなさまを「気苦労」といいます。

この場合は嫁が「気苦労」をしています。

「気苦労」の使い方

いろいろなことに気を遣って、精神的に疲れることを指して使用します。

肉体的に疲れることではありません。

「気遣い」と「気苦労」の違い

どちらの言葉にも気を配るという意味が含まれていますが、同じ意味なのではありません。

前者の言葉は、単にあれこれと気を配ることだけを指しています。

その結果どうなるのかは、意味に含まれていません。

後者の言葉は、あれこれ気を配った結果、精神的に疲れることを意味しています。

「気遣い」の例文

・『気遣いしていただいて、ありがたいです』
・『店員さんが気遣いしてくれた』
・『周りの人に気遣いをする』

「気苦労」の例文

・『気苦労が絶えない』
・『いつも気苦労をしているのですね』
・『いろいろと気苦労しているのだろう』

まとめ

「気」についての言葉ですが、2つの言葉は同じことを指しているのではありません。

一方はあれこれ気を配ること、もう一方はそれによって精神的に疲れることを意味しています。