この記事では、「気づく」と「理解する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「気づく」とは?
「気づく」には2つの意味があります。
一つは、それまで気をつけていなかったことに意識が向いて、あるものの存在や状態を知るです。
今日は学校の給食がなく、お弁当を持参しなければなりません。
そのため、今朝母がお弁当を作ってテーブルの上に置いておいてくれて、「お弁当を忘れないでね」といわれていました。
そして、お弁当を食べるときになり、「さあカバンから出して食べよう」と思ってカバンの中をみたら、お弁当がないことがわかりました。
このことを「お弁当を忘れたことに気づく」といいます。
もう一つの意味は、意識を取り戻すです。
お酒を飲み過ぎると飲んだ後のことが記憶に残っていない人がいます。
場合によっては、気絶したような状態になってしまうこともあります。
そして、翌朝になって自分の部屋のベットにいることが判明するのです。
気絶をしているときは、一時的に意識がない状態です。
この状態から知覚機能を有している状態、すなわち自分がどこにいるのかわかるなどする状態にいなることを「気づく」といいます。
「気づく」の使い方
これまで意識になかったものに注意が向いて、存在や状態を知ることを指して使用します。
「忘れ物に気づく」「間違いに気づく」など、「~に気づく」の形で使用されることが多いです。
「理解する」とは?
「理解する」には2つの意味があります。
一つは、言葉が示す事柄、表現や行為が示す内容などをのみ込むこと。
物事の正しい筋道がわかることです。
取扱説明書のことで考えてみます。
取り扱い説明書には、初めて聞くような言葉が並んでいることが珍しくありません。
初めてのことはわからないです。
そういったものでも、よく読んでみればわかるようになります。
これは、言葉が示す内容をのみ込んだ、つまり「理解」したということができます。
もう一つは、他人の気持ちや立場をそれと知ることです。
ある人はとても苦しい状態にいました。
その人のことを「何でそんなことに苦しむのか」と思う人もいれば、「そのような状態なら苦しいのも当たり前だ」と思う人もいます。
「理解する」が意味しているのは後者の態度です。
「理解する」の使い方
意味や内容をのみ込む、相手の気持ちをそれと知るという意味で使用をします。
日常的にさまざまな場面で使用されています。
「気づく」と「理解する」の違い
前者の言葉が意味するものは、今まで意識していなかったことに意識が向くことです。
後者の言葉が意味するものは、意味や内容をのみ込むこと、相手の気持ちを知ることです。
意識を向けると言うことではありません。
「気づく」の例文
・『気づくのが遅い』
・『録画予約するのを忘れていたことに気づく』
「理解する」の例文
・『相手の立場を理解する』
・『先生の話しを理解する』
まとめ
似たような事柄に使われることがありますが、一方は意識が向くこと、もう一方は意味や内容をのみ込むことで、意味が違います。