この記事では、「愚作」と「駄作」の違いを分かりやすく説明していきます。
「愚作」とは?
愚かな作と書いて、「愚作」。
へたな作品やくだらない作品、といった意味があり、基本、自分が作成した作品についてへりくだっていう際に用いられる言葉となります。
自分が作り上げた作品に対し、愚かな作品である、できの悪い作品である、といった際に「愚作」という言葉が用いられます。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、「失敗作」や「くだらない作品」、「できの悪い作品」、「没作品」、「出来損ないの作品」などがあります。
反対に対義語には、良い出来栄えの作品という意味で「傑作」や「秀作」が挙げられます。
「愚作」の使い方
非常にひどい出来栄えの作品という意味で「愚作中の愚作」といった言い方で表すほか、「大愚作」や「最大の愚作」、「愚作家」、「愚作の歌」などといった使い方があります。
「駄作」とは?
駄目な作品と書いて「駄作」。
できの悪い作品といった意味があり、「駄作」の場合、「駄作」だと評価するのは、製作者側ではなく作品を見た側、読んだ側、となります。
製作者側は、素晴らしい作品が完成したと思っていても、見る側があまりよくないものだと感じた場合は「駄作」という評価となります。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、「失敗作」や「つまらない作品」、「価値のない作品」、「平凡な作品」、「面白くない作品」などがあります。
反対に対義語には、素晴らしい作品といった意味の「傑作」、「秀作」、「佳作」などが挙げられます。
「駄作」の使い方
「駄作」ばっかりといった意味で「駄作ぞろい」といった言い方で表すほか、「駄作にすぎない」、「大駄作」、「駄作小説」などといった使い方があります。
「愚作」と「駄作」の違い
あまり良い作品ではないといった意味として用いられる「愚作」と「駄作」。
この2つの言葉には、誰がそう思っているのかといった違いがあります。
「愚作」の場合は、作成した自分自身があまり良い作品ではなかったと評価しているのに対し、「駄作」の場合は、見た人、読んだ人の感想として用いられるものとなります。
「愚作」の例文
・『今回の作品は、今まで史上最大の愚作となってしまいました。』
・『名前の通った有名作家ともなれば、愚作でも評価さえることは少なくありません。』
・『このままでは、この作品は愚作に終わってしまいます。』
・『あれほど、悩み苦しみ作った作品ですが、結果、愚作と言わざるを得ません。』
「駄作」の例文
・『これほどの駄作をよく映画化したものです。』
・『友達から紹介されて読んでみましたが、残念ながら駄作としか言えないものでした。』
・『自分自身では駄作とは思っていませんでしたが、周りからの評価は低いものでした。』
・『私の苦労も知らずに、簡単に駄作だとは言って欲しくありません。』
まとめ
このように、「愚作」と「駄作」の使い分けには、誰目線で評価しているのか、その点の注意が必要です。