この記事では、「及第点」 と「合格点」の違いを分かりやすく説明していきます。
「及第点」とは?
同じ合格でもトップ合格からギリギリ合格まであり、そのギリギリ合格のことを「及第点」と言います。
合格に必要とされる最低限の点数、基準をクリアし晴れて合格することができた点数が「及第点」なのです。
この意味から、「及第点」の場合、必ずしも良い意味として用いられるとは限らず、使い方を間違えると相手を傷つけてしまう可能性があります。
同じような意味を持つ言葉には、「合格水準」、「悪くない結果」、「まずまずの結果」、「良い結果」などが挙げられ、対義語には、「赤点」や「不合格」、「落第点」などが挙げられます。
「及第点」の使い方
ギリギリ合格を意味する「及第点」の使い方には、「及第点以上」や「及第点を満たす」、「及第点を超える」、「及第点の結果」などがあります。
また、「及第点」の使い方で1つ注意が必要なのが、相手選びです。
「及第点」の場合、誰にでも使用して良いという言葉ではなく、上司や目上の人には決して使用してはいけません。
「合格点」とは?
試験などで、その試験を合格とする基準の点数を「合格点」と言います。
その試験で設けられた合格基準が「合格点」となり、その「合格点」を取ることができれば、「合格」となります。
このような意味から、例えば、その試験の「合格点」が60点なら、61点の人も80点の人も「合格点」を取り合格したと言えるのです。
同じような意味を持つ言葉には、「合格水準」、「並み以上」、「相当」などが挙げられ、対義語には、「落第点」などが挙げられます。
「合格点」の使い方
合格を勝ち取ることができる点数を意味する「合格点」には、「合格点に達する」、「合格点を満たす」、「合格点に満たない」、「合格点を超える」などがあります。
「及第点」 と「合格点」の違い
同じ試験にクリアするといった意味でも、少しニュアンスが異なる「及第点」と「合格点」。
「及第点」の場合、ギリギリ合格を意味するため、良い意味だけではなく、悪い意味や少し下に見た意味で用いられることがあります。
それに比べ、「合格点」の場合、合格したすべての人に対し問題なく使用することができ、相手を選ばず用いられることができます。
「及第点」の例文
・『どんな点数でも合格は合格です。及第点で合格しても恥じることなどありません。』
・『やっとの思いで及第点に届き、結果、無事に合格することができました。』
・『点数を確認した結果、及第点での合格でしたが、なんとか滑り込むことができて嬉しく思います。』
・『今回の点数は、及第点でしたよ。』
「合格点」の例文
・『滑り止めの学校だったということもあり、余裕で合格点をクリアすることができた。』
・『あまりにも自己採点の結果が悪かったが、実際、問題が難しかったようで難なく合格点を満たすことができました。』
・『第一志望の大学の過去問に取り組んだ際、合格点を得ることができずショックでした。』
・『苦労した結果、やっと、合格点を上回ることができました。』
まとめ
同じような意味を持つ「及第点」と「合格点」ですが、ニュアンスが異なるため、相手を選び、また、状況を選び、使い分けることが大切です。