この記事では、「会席」と「御膳」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉にはどのような意味と違いがあるでしょうか。
「会席」とは?
「会席」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「会席」は「かいせき」と読みます。
「会席」には「たくさんの人が寄り集まる席」という意味があります。
中でも、恋歌や俳諧、茶会などをする場を、「会席」と呼びます。
そのため、茶会に出席するとき、「会席に呼ばれたので、出席する」などと言います。
次に「会席」には「会席料理」という意味があります。
「会席料理」は、「酒宴向きの料理」で、日本料理が主流になっています。
江戸時代以降に発達したカテゴリーで、「本膳料理」と「懐石」から生まれたとされています。
「本膳料理」とは、日本料理で、冠婚葬祭に用いる料理になります。
「和食レストランで会席を食べる」「会席料理を提供しているお店を、インターネットで探す」などという、「会席」の使い方ができます。
「御膳」とは?
「御膳」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「御膳」は「ごぜん」と読みます。
「御膳」は「食膳・食事を丁寧に言う言葉」という意味があります。
「ご飯」を丁寧語で言った時、「御膳」となります。
例えば、上司を家に招いた食卓で、家庭料理を提供するとき、「お恥ずかしい御膳ですが、召し上がってください」などと言うことができます。
また、寄り合いなどでご飯が提供されたとき、「寄合で立派な御膳が出た」などと言います。
次に「御膳」には「天皇や貴人の食事」という意味があります。
天皇や貴族が食べる食事に対して、「御膳」という言葉が使われていました。
さらに、「御膳」には、「飲食物を表す言葉の上につけて、最上位である意味を添える」という役割があります。
例えば、「御膳蕎麦」という場合は、蕎麦の中でも最高級なものという意味があります。
「会席」と「御膳」の違い
「会席」と「御膳」の違いを、分かりやすく解説します。
似た意味として、「会席」には「会席料理の略」という意味があり、「御膳」は「ご飯を丁寧に言った言葉。
最上位のご飯」という意味があります。
一般的に「会席料理」といった場合は、コースで提供される日本料理のことを指します。
一方で、「御膳」は「ご飯」を丁寧に言った言葉なので、どのような料理でも「御膳」という名前を付けることは可能です。
そのため、和食レストランなどで、同時に「会席」と「御膳」が提供されていた場合は、「会席」は「コースの和食」で、「御膳」は「ご飯付きの和食セット」と区別するといいのではないでしょうか。
ただし、お店によっては「御膳」の持つ「最上位」という意味を生かして、「和食セットの中で、最上位の物」を意味することがあります。
「寿司セット」の中の、最上位のセットを「寿司御膳」と呼ぶこともあるでしょう。
まとめ
「会席」と「御膳」の違いについて見てきました。
2つの言葉の違いを知り、使い分けてみましょう。