多くの人は相手を怒らせてしまった経験はあるでしょう。
日本では謝罪するときに、本当に申し訳ないと思っている気持ちを表せる体勢があります。
相手に許してもらいたいときは、「正座」しますか。
それとも、「土下座」しますか。
この記事では、「正座」と「土下座」の違いを分かりやすく説明していきます。
「正座」とは?
足を崩さず、行儀正しく座ることです。
端座ともいいます。
脚を折って、膝を揃え、尻をかかとに据えた姿勢になります。
「土下座」とは?
昔、貴人の通行などの際、町人などが地面にひれふしたことです。
今は真心を表すために使います。
謝罪の気持ちなどを表すために、地面や床の上に跪いて深く頭を下げる姿勢になります。
「正座」と「土下座」の違い
「正座」と「土下座」の違いを、分かりやすく解説します。
「正座」と「土下座」はともに真心を込めたいときに使い、座り方も脚を折り、膝を揃え、尻をかかとに据えた姿勢までは同じです。
「土下座」は「正座」の姿勢から手のひらと額を地面につけ、しばらくその姿勢を保ちます。
また、「正座」は怒っている相手の話を聞くときに、反省の態度を示すために用いますが、それ以外にも、日本の文化である書道、茶道や法事のときなどにも使います。
「土下座」は、現代では主に、謝罪するとき、人に頼むときに使われます。
「正座」は座り方の一種で、「土下座」は挨拶の一種です。
「正座」の例文
「正座」の例文を紹介していきます。
・『私はずっと正座していると足が痺れてしまいます。』
長い間「正座」すると足が痺れ、しばらく立てなくなってしまうことがあります。
・『あなたが廊下で正座して、先生に叱られていたのを見ました。』
叱られているときは、楽な体勢を取らせず、「正座」させる先生もいるでしょう。
・『彼は書道が得意で、正座するのに慣れています。』
書道など日本文化の習い事をしていた人は、「正座」する機会が多くなります。
「土下座」の例文
「土下座」の例文を紹介していきます。
・『私は悪事の証拠を見つけ出し、彼に土下座を強要しました。』
ひどく怒らせることをした場合は、「土下座」した方がいいでしょう。
・『あなたは土下座しても許されないことをしました。』
最上級の謝り方をしても許してもらえないこともあります。
・『彼女は、彼から土下座して頼まれたので断れませんでした。』
どうしてもお願いしたいときに、「土下座」して頼むことがあります。
断りにくくなってしまうでしょう。
まとめ
「正座」と「土下座」は気持ちを込めた体勢ではありますが、種類や使う場面、手と頭の位置が違います。
「正座」は座り方の一つで、反省しているとき、日本の文化的な行事のときに使います。
「土下座」は挨拶の一つで、謝罪や依頼のときに使い、手や頭は地面に付けます。
「正座」する機会が多い人はいますが、「土下座」の機会が多い人は珍しくなります。
最上級の謝罪や依頼はしなくて済むように、後先考えて行動するよう気を付けましょう。