この記事では、「喝采」と「拍手」の違いを分かりやすく説明していきます。
「喝采」とは?
声を高く発して、ほめちぎることです。
また、その声のことです。
「喝」という漢字には大声をあげる、「采」という漢字にはようすという意味があります。
このことからも、「喝采」には大きな声を出す様子であることがわかります。
たんに大きな声を出すことではなく、しきりに褒めることを意味しています。
怒って大きな声を出す、悲しくて大きな声を出すなどではありません。
スポーツの大会では、応援している選手が素晴らしい活躍をすると、応援団が大きな声を出すことがあります。
この声は、素晴らしい活躍をした選手を褒めたたえるものです。
このような声を意味しています。
期待していたような活躍を見せてくれなかったときにも、大きな声があげられることがあります。
これは褒めたたえているのではなく、非難の声です。
こういったものを意味しているのではありません。
「喝采」の使い方
大きな声を出して褒めあげるという意味で使用をします。
素晴らしい活躍をした人に対して、このような行為が行われることが少なくありません。
スポーツ選手に対して行われることが多いです。
「拍手」とは?
読み方によって意味が変わります。
「かしわで」と読むと、神を拝むときに両手を打ち合わせて音を出す礼儀作法という意味になります。
神社に参拝に行ったとき、拝殿の前でこの行為を行います。
「はくしゅ」と読むと、手を打ち合わせて音を出すことという意味になります。
この行為は、賞賛や賛成を示すために行われます。
たとえば、プロによるオーケストラの演奏会が終わったとき、その演奏の素晴らしさをたたえて、観客が手を打ち鳴らすことがあります。
この行為が「拍手」です。
「拍」という漢字はうつ、手をたたくという意味があり、「手」という漢字は手首から先の体の部分の意味があります。
つまり、「拍手」は手をうつことで、足や腕などをうつことではないのです。
手と手を合わせて音を出すことを意味しています。
「拍手」の使い方
手と手を合わせて音を出すことについて使用をします。
手以外の部分をうって音を出すことではありません。
また、自分と他人の手を合わせて音を出すことには使用しません。
自分の両手を合わせて音を出すことです。
「喝采」と「拍手」の違い
どちらも賞賛の意味を込めて行われる行為ですが、行っていることは違います。
前者は声をあげることです。
後者は手で音を出すことです。
「喝采」の例文
・『会場は喝采に包まれた』
・『喝采を浴びた』
・『喝采がおこる』
・『喝采に迎えられた』
「拍手」の例文
・『大きな拍手がおこる』
・『拍手に包まれた』
・『選手を拍手で出迎える』
・『数分間拍手が続いた』
まとめ
セットで使われることが多く、同じ意味を持っているように感じますが、それぞれの言葉が意味しているものは違います。