この記事では、「天賦」と「天性」の違いを分かりやすく説明していきます。
「天賦」とは?
「天賦」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「天賦」は「てんぷ」と読みます。
「天賦」には「天から賦与されたもの。
生まれつきの素質」と言う意味があります。
「賦与(ふよ)」には、「配り与えること。
分け与えること」という意味があります。
天から分け与えられたような、才能、素質などに対して、「天賦」という言葉を使います。
「天賦の才能」は、天から与えられたとしか思えないような素晴らしい才能を意味します。
生まれつきの資質として持っているような才能で、「天才」などと呼ばれることもあります。
天才と呼ばれるような新人のスポーツ選手が登場したとき、「彼は天賦の才能を持っている」などと言われることがあります。
また、特に訓練を積んでいないのに、いきなり絵が上手だったり、音楽の演奏が上手な場合は、「天賦の才能の持ち主だ」と呼ばれることがあります。
また「天賦」を使った「運否天賦(うんぷてんぷ)」という言葉があります。
人の運不運は、天命によるものだから、天に任せようという意味があります。
「天性」とは?
「天性」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「天性」は「てんせい」と読みます。
「天性」は「天から授けられた性質」という意味があります。
「天性の才能」という場合は、その人が天から授けられた才能を持っているという意味になります。
また、いつでもとても明るくふるまえる人は、「天性の明るさを持つ人」などと言われます。
また、きちんとしつけられたのにも関わらず、なぜかわがままなまま大人になったような人を、「あの人は、天性のわがままさを持っている」などと言われます。
さらに、年をとっても、子供のような無邪気さを持つ人は、「天性の無邪気さを持っている」と言われます。
「天賦」と「天性」の違い
「天賦」と「天性」の違いを、分かりやすく解説します。
「天賦」には「天から賦与されたもの。
生まれつきの素質」と言う意味があります。
「天性」は「天から授けられた性質」という意味があります。
「天賦の才能」「天性の才能」という場合は、同じ意味になります。
ただし、「天賦のわがまま」という言葉を使うことはありません。
「天賦」の場合は、基本的にポジティブな意味でしか使わない言葉のためです。
「天性のわがままさ」という言葉はあり、「天性」は、生まれ持った性質なら、ポジティブな場合も、ネガティブな場合でも使うことができます。
このように、「天賦」と「天性」は、「天から与えられたような性質」を持つことを意味しますが、「天賦」はポジティブな面だけに使い、「天性」はネガティブな面にも使えるという違いがあります。
まとめ
「天賦」と「天性」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになるのではないでしょうか。