この記事では、「言い訳」と「言い逃れ」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている言葉を、正しく区別していきましょう。
「言い訳」とは?
言い訳(いいわけ)とは、失敗した理由を、自分の言葉で説明すること。
どうしてこのような事態になったのか、明らかにすることです。
そもそも言い訳の「訳」とは「いきさつ」のこと。
細かい事情や、そこに至った経緯をあらわします。
そのため忘れ物をしたり約束の時間に遅れたり、自分にとって不都合な出来事が発生したシーンで使います。
「どうしてそうなったのか」相手に怒られないように、細かく伝えるさまを「言い訳」といいます。
上辺だけを取り繕っているように見えてしまうので、あまりいいコミュニケーション術とはいえません。
ミスした時は、素直に「ごめんなさい」とこうべを垂れて謝ることも大切です。
「言い逃れ」とは?
言い逃れ(いいのがれ)とは、逃げ切ること。
うまい言葉を並べて、その場をやり過ごすことです。
ピンチにならないように釈明して、しらを切る様子をあらわします。
とぼけた手を使ったり嘘をついたり、ずる賢いやり方でそ知らぬ振りをするのが「言い逃れ」になります。
「言い逃れ」は「言うことから逃れる」と書きます。
説得力のある説明をせずに、でかませを吐くことが言い逃れです。
反対にそういった状況を許さないさまを「言い逃れ出来ないようにする」といいます。
色々なパターンで用いられる言葉です。
「言い訳」と「言い逃れ」の違い
どちらもよく似ています。
「言い訳」と「言い逃れ」の違いを、分かりやすく解説します。
・責任逃れは「言い逃れ」
言い訳も言い逃れも、どちらも人としてあってはならない行為です。
言い訳は失敗した理由を、あとから取って付けること。
そして言い逃れは失敗した責任から、うまい手をつかって逃れること。
罪に問われないようにすることです。
2つの言葉を比べてみると「言い訳」よりも「言い逃れ」の方が、卑怯な手に思えます。
言い訳は小さな子がお母さんに怒られないように、ああだこうだと理由を並べるシーンでも使います。
たとえばお絵描きをしていて、クレヨンで机が汚れてしまったとき。
「僕じゃないよ。
お友達のせいだよ」というのは明らかな言い訳です。
それに対して「言い逃れ」は、大人が責任転嫁をするシーンで使います。
本当は自分が悪いのに部下のせいにしたり、自分を守るための屁理屈を並べたてたりするのが「言い逃れ」になります。
言い逃れは政治家が不正疑惑を追及された時など、ニュースのネタとしても用いられています。
言い訳が小さな子の悪あがきなのに対して、言い逃れは大人の論点のすり替えです。
似ていますが、少しずつ異なっているので区別しておきましょう。
まとめ
「言い訳」と「言い逃れ」の違いを分かりやすくお伝えしました。
言い訳とはミスした時につかう、屁理屈のこと。
怒られないための処世術です。
そして言い逃れとは、責任を逃れるための言動のこと。
罪から免れられるように、ずる賢く仕向けることになります。