この記事では、「大勢」と「多勢」の違いを分かりやすく説明していきます。
一見すると同じ意味の言葉に見える2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「大勢」とは?
「大勢」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「大勢」は「おおぜい」と読みます。
「大勢」には、「多くの人。
多人数」という意味があります。
「大勢」の反対語は「小勢(こぜい)」で、「少ない人数」という意味があります。
「大勢」は、たくさんの人が集まった時、多人数の集団を見かけたときなどに使える言葉で、使用頻度が高い言葉です。
例えば、多くの人でにぎわうお祭りを見たとき、「大勢でにぎわうお祭り」と、「大勢」を使った文章にできます。
また、たくさんの人が喜んでいる姿を見たとき、「大勢で喜ぶ」という文章にできます。
他にも「お見舞いのため、大勢で病院に行くと、迷惑になる」とか、「大勢になると、気性が荒くなる」、「大勢の人が、試合を見るために駆けつける」などという文章を作ることができます。
「多勢」とは?
「多勢」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「多勢」は「たぜい」と読みます。
「多勢」は「人数の多いこと」という意味があります。
反対語は「無勢(ぶぜい)」になります。
「無勢」には、「人数の少ないこと」という意味があり、「多勢に無勢」という慣用句には、「相手が大人数なのに、こちらは少人数なので、敵対するのが難しい」という意味があります。
少ない人数で大勢の敵と戦って、勝つのは不可能だという意味です。
「多勢」は人数が多いときに使う言葉で、「こちらは多勢だから、普通に戦えば勝てるだろう」とか、「多勢をたのんで、要求を通しに行く」などという文章を作ることができます。
「大勢」と「多勢」の違い
「大勢」と「多勢」の違いを、分かりやすく解説します。
「大勢」には、「多くの人。
多人数」という意味があります。
一方の、「多勢」は「人数の多いこと」という意味があります。
このようにどちらにも、「人数が多いこと」という意味があります。
ただし、一般的に使われることが多いのは「大勢」になります。
「多勢」は、単独で使う機会があまりなく、「多勢に無勢」という慣用句で登場することがほとんどです。
「たくさんの人が、街に出る」という場合も、「大勢が街に出る」とは言いますが、「多勢が街に出る」とは、ほとんど言いません。
このように、「大勢」と「多勢」は、基本的に同じ意味を持ちますが、「大勢」の使用頻度が高く、「多勢」は「多勢に無勢」という慣用句で使うことがほとんどだという違いがあります。
まとめ
「大勢」と「多勢」の違いについて見てきました。
「大勢」と「多勢」には、「人数が多いこと」という意味がありました。
しかし、一般的に使用されるのは「大勢」で、「多勢」は、「多勢に無勢」という慣用句で使われるケースが多いということを知っておきましょう。