この記事では、「言い訳」と「理由」の違いを分かりやすく説明していきます。
「言い訳」とは?
「言い訳」は、3つの類語に分けることで、それぞれの意味がわかりやすくなります。
1つ目は、「弁解」や「弁明」です。
そうするしかなかったのだと事情を相手に伝え、許してほしい、了解してほしいことを意味する「言い訳」。
2つ目は、「解説」です。
物事の筋道を説明することを意味する「言い訳」。
3つ目は、「謝罪」です。
自分が行った過失や罪などについて詫びることを意味する「言い訳」。
この3つが「言い訳」の意味となります。
これら以外にも、「言い訳」は、「逃げ口上」、「責任逃れ」、「言い逃れ」、「責任転嫁」、「解釈」、「辯解」、「弁解」などと言い換えることができます。
「言い訳」の使い方
一般的に「言い訳」は、あまり良い意味で用いられることはありません。
そのため、「言い訳をするな」や「言い訳ばかり」、「言い訳が多い」、「言い訳がましい」、「言い訳めいた」などといった言葉が多くなります。
「理由」とは?
「理由」は、3つの類語に分けることで、それぞれの意味がわかりやすくなります。
1つ目は、「根拠」や「事情」です。
物事がそうなった、そのように判断することになったということを意味する「理由」。
2つ目は、「口実」です。
なぜ、そのようになったのかといった言い分けを意味する「理由」。
3つ目は、「原因」や「根拠」です。
哲学における言葉の「理由」。
この3つが「理由」の意味となります。
これら以外にも、「理由」は、「よりどころ」や「発端」、「引き金」、「ゆえん」、「事由」、「理屈」などと言い換えることができます。
「理由」の使い方
「理由」は、決して悪い意味に用いられる言葉ではありません。
どんな事情でそうなったのかを伝える際に用いられる言葉が多く、「遅刻の理由」や「欠席の理由」、「志望理由」、「理由書」などといった言葉があります。
「言い訳」と「理由」の違い
同じ意味として用いられる意味を持つ「言い訳」と「理由」。
例えば、遅刻した場合、「遅刻の言い訳」とも「遅刻の理由」とも、どちらの言葉も存在します。
そのうえで、「遅刻の言い訳」と「遅刻の理由」を比較した場合、「理由」を用いた言葉の方が、遅刻したもっともらしい理由があるように聞こえ、正当な理由があって遅刻してしまったといったイメージを相手に与えます。
それに対し、「言い訳」は、単に言い逃れしているだけといったネガティブな意味で捉えられてしまうといった違いがあります。
「言い訳」の例文
・『あいつは、本当に言い訳ばかりで全く信用することができない』
・『急いで走りながらも、頭の中では遅刻した言い訳ばかりを考える自分がいます』
・『今更、言い訳しても遅いということはわかっていますが、一言だけ言わせてください』
・『母に宿題をしていない言い訳をしたら、余計に叱られてしまいました』
「理由」の例文
・『なかなか、上手く志望理由書を書くことができずに困っています』
・『高熱を理由に、今日は学校をお休みさせていただきます』
・『理由はどうであれ、あなたがとった行動は許されるものではありません』
・『私が納得できるような理由を求めます』
まとめ
同じような意味でも相手への伝わり方に大きな違いがある、「言い訳」と「理由」になります。