この記事では、「互い」と「相互」の違いを分かりやすく説明していきます。
「互い」とは?
ある関係を持っている二者、またそのひとつひとつという意味です。
この言葉は二者を指しており、二者よりも多くなる場合はいいません。
今目の前に1つ空いている席があります。
そこに座りたい人が2人います。
どちらも「座りたい」という気持ちがあり、どちらも譲ろうとしません。
このようすを「互いに譲ることをしない」といいます。
今、友達と2人で喫茶店でおしゃべりをしています。
話題は好きな人のことに移りました。
それぞれが気になっている人、好きな人のことを話します。
これを「互いが好きな人のことを話す」といいます。
一方だけしか話さない場合は、この言葉が意味するものではありません。
また、二者を指す言葉なので、おしゃべりしているのが3人であったり、4人であったりする場合も、この言葉が指すものではありません。
「互い」の使い方
ある関係を持っている二者を指して使用する言葉です。
3人、4人など2人よりも多い数の場合には使用しません。
「相互」とは?
一つの物事に関係する両方の立場、また同じことを両方の立場のものが行うことです。
両方とは2つのことです。
そのため、この言葉は3つや4つなど、2つよりも多いことを指しているのではありません。
A市とB市が、それぞれ親睦を深めよう、仲良くしようということで、親睦会を開くことになりました。
このとき、2つの市は協力をしあって準備をしました。
どちらか一方だけが頑張って準備をしたのではありません。
このことは「相互の親睦を深める」と表現できます。
もし、A市、B市、C市がそれぞれ親睦を深めようとした場合には、「相互」は使いません。
母親と娘が話し合っています。
母親は娘の気持ちを知りたいと思っていて、娘は母の気持ちを知りたいと思っています。
そのための話し合いです。
しかし、話し合ってもそれぞれの気持ちを理解することはできませんでした。
これは「相互理解を得られない」と表現することができます。
「相互」の使い方
ある物事に関係する両方の立場を指して使用する言葉です。
関係するものが2つである場合だけをいい、3つや4つなど2つよりも多くなる場合には使用しません。
「互い」と「相互」の違い
どちらの言葉にも「2つ」という意味合いがあります。
「互いで譲る」「相互で譲る」といった同じような使い方ができる場合があります。
「互い」は人を指して使用することが多く、「相互」は人やそれ以外のことに使用するという点に違います。
「互い」の例文
・『互いに言葉を交わす』
・『互いに尊敬しあっている仲』
・『互いにとってよい刺激になっている』
・『互いに読書好きである』
「相互」の例文
・『相互に連携を図る』
・『相互支援』
・『相互作用が示唆される』
・『相互に協力関係を結ぶ』
まとめ
ある事柄に関係している2つのことという意味が似ています。