ビジネス業界では独特のカタカナ語がよく使われますが、似たような使われ方をしている言葉として「ブレイクスルー」と「イノベーション」があります。
どちらもこれからの未来を切り開くのに欠かせない要素として語られますがいったいどのような意味合いで使われているのでしょうか。
今回は、「ブレイクスルー」と「イノベーション」ノ違いについて解説します。
「ブレイクスルー」とは?
「ブレイクスルー」とは、「進歩や発展の妨げる障壁となっているものをアイデアや新しい考えを用いて突破すること」を意味する言葉です。
何かが進歩するとき、妨げるものの存在によって順調であった歩みが止まってしまうことがあります。
再び進歩を続けるにはなんらかの方法で妨げとなっている障壁を乗り越えたり解消したりする必要がありますが「悩まされていた障壁を新しい発想や技術の力で乗り越えて突破し再び進歩できる状況を作り出すこと」を指して「ブレイクスルー」と表現します。
「ブレイクスルー」を直訳すると「壊して通り抜ける」という意味になります。
「進歩の妨げになっている壁を壊して通り抜ける」のが「ブレイクスルー」であり、長年の悩みや規制など具体化されている課題を解決してて再び進歩や発展が可能になることを表します。
「ブレイクスルー」の使い方
・ひらめいたアイデアが物理学におけるブレイクスルーとなった。
・内側に入れるのではなく外側から包むという発送の転換がブレイクスルーにつながった。
・どこにでもあるありふれたものがブレイクスルーのきっかけになることは多い。
・トライアンドエラーの繰り返しがなければブレイクスルーを生み出す。
「イノベーション」とは?
「イノベーション」とは、「これまでとは大きく異なるような全く新しい発想や考え方」を意味する言葉です。
一般的に「イノベーション」という言葉は「新しい価値の想像につながるような新発送や新技術」という意味で使われています。
技術の革新や発送の転換など過去の流れをふまえた上で全く新しい未来につながるような新しさに対して使われる言葉で、単なる進歩や発展ではなく流れを大きく変えるような斬新さを強調しています。
これまでの常識がガラリと変わるような大胆な価値の創造や発見などそのものだけでなく周囲にも大きな影響をあたえるような発見や発想を指し、新時代を切り開くきっかけになるほどの優れた価値を有しているものに対して使われる表現です。
「イノベーション」の使い方
・イノベーションにより生産現場は大きな転換点を迎えている。
・時代に取り残されないためにはイノベーションへの取り組みが不可欠だ。
・次代を変えるほどのイノベーションはそうそう簡単に起こせるものではない。
・イノベーションの繰り返しで技術は発展する。
「ブレイクスルー」と「イノベーション」の違い
「ブレイクスルー」と「イノベーション」の違いは「具体的な解決課題の有無」です。
「ブレイクスルー」とは壁として存在する具体的な解決課題を発想や発見を持って解決することを意味します。
「イノベーション」は具体的な解決課題の有無に関係なく新しいアイデアで進歩することを意味します。
具体的な解決課題を解決する課題解決型の進歩が「ブレイクスルー」、解決課題の有無とは無関係に創意工夫を持って新たな価値を創造するのが「イノベーション」という違いがあります。
まとめ
「ブレイクスルー」と「イノベーション」はどちらも未来につながる新たな発見や発送を意味しますが表している内容には違いがあります。
それぞれの言葉の意味をきちんと理解し正しく使い分けてください。