「ケチケチする」と「出し惜しみする」の違いとは?分かりやすく解釈

「ケチケチする」と「出し惜しみする」の違い言葉・カタカナ語・言語

お金の使い方を表す言葉として「ケチケチする」「出し惜しみする」があります。

どちらもあまり好ましく思われないお金の使い方を意味する言葉ですが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は「ケチケチする」「出し惜しみする」の違いについて解説します。

「ケチケチする」とは?

「ケチケチする」とは?

「ケチケチする」とは、「金銭や物品を出すことをよしとせずできるだけ少なく済ませようとすること」という意味の言葉です。

金銭や物品を出したがらないことを「ケチ」といいます。

「ケチケチする」とはそのようなケチな人が取る態度を指す言葉であり「自らが所有する金品をできるだけ提供せずに済ませよう、消費量を抑えようとするとすること」を表します。

一般的にそのような態度は「みみっちい」「セコい」などと呼ばれ嫌われる行動です。

金銭や物品の消費を抑えることそのものは悪いことではありませんが「ケチケチする」という言葉には「必要な支出まで控えようとする」「過剰に損得ばかり考えている」というネガティブなニュアンスが含まれています。

自虐気味に使うには問題ありませんが相手に対して使えば侮辱しているととらえられかねない言葉なので注意が必要です。

「ケチケチする」の使い方

・ケチケチするのを見ているだけで気分が悪くなる。

・一緒に遊びに行ってもケチケチするので楽しくない。

・あの人は金にうるさいからケチケチするに決まっている。

・借金返済のためならばケチケチするのも仕方がない。

「出し惜しみする」とは?

「出し惜しみする」とは?

「出し惜しみする」とは、「自らの所有する金銭や物品に執着しなかなか出そうとしないこと」という意味の言葉です。

出せるだけの量や質は確保しているのに「所有していることにこだわり積極的に出そうとしない態度」を指す言葉が「出し惜しみする」です。

はっきりと拒絶するのではなく非協力的だったり手を抜いたりなどやんわりとした形で出そうとしないような煮え切らない態度を指す言葉で、態度を明確にしない様子を非難する意味合いも込められています。

一般的には提出や供出を求められているのに全く出さないことを意味しますが、再三の求めに応じて少量のみ出す場合にも「出し惜しみする」という表現が使われます。

全体として本来出せる能力を大きく下回る量しか出していなければ出し惜しみする」に当てはまります。

「出し惜しみする」の使い方

・米の値上がりが続く中、さらなる値上がりを期待して在庫を出し惜しみする業者が増えている。

・お気に入りの商品をできれば売りたくないので出し惜しみする。

・決勝戦まで手の内を見せたくないので技を出し惜しみする。

・政府が給付金を出し惜しみするのは財政均衡に固執する財務省のせいだ。

「ケチケチする」と「出し惜しみする」の違い

「ケチケチする」と「出し惜しみする」の違い

少ないながらも出すのが「ケチケチする」、少ない量でも出そうとしないのが「出し惜しみする」という違いがあります。

「ケチケチする」は出すことは出すが出来るだけ少なく抑えようとする様子を表す言葉です。

メニューの中で一番安いものを頼んだりクーポンやキャンペーンを使って割引を狙ったりなど「出すことに異論はないができるだけ少なく済ませたい」という気持ちが見られる表現です。

「出し惜しみする」はできれば出すことそのものを避けたいという様子を表す言葉です。

なんとかして自分が出さずに事を済ませようとする気持ちが見られます。

まとめ

まとめ

よく似た言葉ですが具体的に意味を探ってみると明確な違いがわかります。

言葉のニュアンスを上手くつかんで正しく使い分けてください。