「神髄」と「心髄」の違いとは?分かりやすく解釈

「神髄」と「心髄」の違い言葉・カタカナ語・言語

「神髄」「心髄」は同じ読みで異なる意味を持つ言葉ですが、具体的にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「神髄」「心髄」の違いについて解説します。

「神髄」とは?

「神髄」とは?

「神髄」とは、「物事の本質」という意味の言葉です。

「神髄」「髄」とは「骨の中心」を意味する言葉です。

物事の中心部分のことを「コツ」といいますがコツは漢字で「骨」と書きます。

髄とは「骨よりもさらに中心に近いところ」を指します。

「神髄」「神」「神のような究極性」「精神的な」という2つの意味で使われている漢字です。

「唯一無二である神のようにこれ以上はないというほどこれ以上ないほど極まっている」という意味と「物質的な骨だけでなく精神的にも」というふたつの意味合いを表しています。

これらのことから「神髄」とは「肉体的にも精神的にもこれ以上ないほど中心に近いところ」となり、つまりは「余計な部分が全くない究極の本質」を指す言葉です。

「神髄」という表現が用いられるのはこれ以上先がないときです。

これ以上本質に迫ることができないのが「神髄」であり更なる真実などがある場合は用いられません。

とても強い表現なので軽々しく使われるような言葉ではなくもうこれ以上ないという場合にのみ使われる最上級の表現です。

「神髄」の使い方

・『猛稽古を通じて剣道の真髄にふれる』
・『心のおもむくままに描く事こそが絵画の真髄である』
・『この芝居の真髄は複雑な心理描写ではなく軽妙な台詞のやりとりにある』
・『1000日間の修行の末に仏教の真髄に至る』

「心髄」とは?

「心髄」とは?

「心髄」とは、「物事の中心部分」を意味する言葉です。

「心髄」「心」とは「中心」を表します。

物事の真ん中が「心髄」であり核やコアとなる部分を指す言葉です。

物質に対して使う表現ではなく一般的にははっきりとした形を持たない抽象的なものに対して用います。

目で見たり手でふれたりするだけではどこに中心があるのかわからない「つかみ所のないものの中心部分」「心髄」であり簡単に触れられるものや誰が見てもすぐに分かる中心を「心髄」と表現することはありません。

本来は位置的な中心を意味する言葉ですが物事の中心はとても重要な意味を持つことが多いことから転じて「物事の重要な部分」という意味で使われています。

「心髄」の使い方

・『銃弾が彼の体を貫き真髄を破壊した』
・『病巣が体の真髄にまで広がっている』
・『エンジンは車にとっての心髄である』
・『この作品からは作者の心髄が伝わってくる』

「神髄」と「心髄」の違い

「神髄」と「心髄」の違い

「神髄」が物事の重要な部分を意味するのに対し「心髄」は物事の中心部分を意味するという違いで区別されます。

どちらも似たような意味合いですが「神髄」のほうが「心髄」よりも重要な部分に迫っていることをあらわす言葉です。

「神髄」が抽象的な意味での重要部分を指すのに対し「心髄」は抽象的な意味だけでなく物理的な意味でも使われます。

まとめ

まとめ

「神髄」「心髄」は違いがわかりにくく混同されやすい言葉です。

正しく使い分けるためにも正確な意味を理解しておきましょう。