「アーク」と「スパーク」の違いとは?分かりやすく解釈

「アーク」と「スパーク」の違い専門用語・業界用語

電気にまつわる言葉には、難しい用語もあります。

この記事では、「アーク」「スパーク」の違いを分かりやすく説明していきます。

短時間でおさらいしていきましょう。

「アーク」とは?

「アーク」とは?

アークとは、放電のときの現象のこと。

多くの電気が流れていくので、まるで太陽光のような強い輝きの光が出ます。

溶接時にみられる化学反応です。

アークは金属を溶かす作業をしているときに、放たれる光のこと。

金属を溶かしてくっつける作業を溶接といいますが、溶接の手法の中でももっともポピュラーなものが「アーク溶接」となります。

アーク溶接をおこなうときは、アーク溶接棒を溶かしたい箇所に持っていきます。

このとき化学反応が起こり、アークと呼ばれる光が発生します。

アークは電気が流れているサインなので、アークが起こると「上手く溶接できている証拠」になります。

アーク溶接時には、6,000°C以上の高温が発生します。

そのためアーク溶接をおこなう際には、防塵マスクや保護メガネを身に付けておこないます。

注意を怠ると危険なこともあるので、適切にルールを守ることも大切です。

「スパーク」とは?

「スパーク」とは?

スパークとは、火花のような光が出る化学反応のこと。

自動車の部品などを作っている工場で、よく見かける電気の放流現象です。

パチパチとした火花が飛ぶので、初めて見ると驚くこともあります。

スパークも溶接するときに、よく起こる現象です。

溶かしたい金属や部品に溶接棒をあてたときに、電気が空気中に流れてパチパチとしたスパークが出ます。

ただ慣れないと溶接棒の扱いが分からず、スパークが思うように発生しないことがあります。

スパークを上手に扱うためには、タッピングまたはブラッシングをおこないます。

タッピングは印鑑を押すように上下に何度も溶接棒をこすりつける方法。

ブラッシングは磨くように、溶接棒を左右にこすりつける方法です。

何度か繰り返すと化学反応が起き、スパークが発生します。

「アーク」と「スパーク」の違い

「アーク」と「スパーク」の違い

どちらも溶接時の現象です。

「アーク」「スパーク」の違いを、分かりやすく解説します。

・スパークが先、アークが後
溶接棒をつかい溶接をおこなうとき、最初にスパークと呼ばれる火花が飛びます。

うまくスパークが起こると、続いてアークと呼ばれる光が出ます。

スパークが起きるまでには多少の時間がかかることもありますが、スパークが起こると、溶接は成功したも同然。

軽くこすればアークが発生して、金属を溶かしていけます。

一連の動作に慣れるまでは根気もいりますが、1度自分のものにすれば手早く作業を進めていけます。

まとめ

まとめ

「アーク」「スパーク」の違いを分かりやすくお伝えしました。

どちらも金属を溶かしてつなぎ合わせる、溶接時の現象です。

溶接棒で擦っていると、最初にスパークという火花が飛び、そのあとにアークという高温の光が出ます。

スパークを発生させるまでには時間を要することもありますが、慣れるうちに簡単に作業ができるようになります。

安全に気を付けながら、業務を進めていきましょう。