この記事では、「出生数」と「出生率」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「出生数」とは?
「出生数」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「出生数」は「しゅっせいすう」と読みます。
「出生数」は、「出生した数」という意味があります。
単純に、赤ちゃんが産まれた人数のことを指し、国の人口の推移などを見守るための材料とされています。
例えば、第一次ベビーブームと呼ばれる、1947年から49年頃、赤ちゃんが最も多く生まれた年は、2696、638人となっています。
この場合、「第一次ベビーブームでは、2696638人もの出生数だった」などという文章を作ることができます。
ちなみにその後、日本の「出生数」は減っていき、2008年に生まれた赤ちゃんの数は、109万人程度とされています。
このような状況は、「第一次ベビーブームのころと比較すると、2008年の出生数は、半分以下になっている」などという文章を作ることができます。
「出生率」とは?
「出生率」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「出生率」は「しゅっせいりつ」と読みます。
「出生率」は、「人口1000人に対する、一年間の出生数の比率のこと」を意味します。
ちなみに、2015年の日本の「出生率」は「8パーセント」となっています。
1000人あたりの「出生数」という計算を行い割り出します。
人口1000人で、80人の赤ちゃんが産まれた場合、「出生率8パーセント」となります。
また「合計特殊出生率(ごうけいとくしゅしゅっせいりつ)」という言葉があり、「15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの」という意味があります。
「合計特殊出生率」の数値は、一人の女性が一生の間に産む子供の数を算出できるとされています。
ちなみに2018年の日本の「合計特殊出生率」は、1. 42となっています。
「合計特殊出生率」が2を超えている場合は、人口が上昇に向かい、下回る場合は、人口が減少に向かいます。
「出生数」と「出生率」の違い
「出生数」と「出生率」の違いを、分かりやすく解説します。
「出生数」は、「出生した数」という意味があります。
一方で、「出生率」は、「人口1000人に対する、一年間の出生数の比率のこと」を意味します。
どちらも、人口問題、少子高齢化社会の問題を考える材料として使われている言葉になります。
このように「出生数」は、生まれた赤ちゃんの数を指す言葉で、「出生率」は、人口1000人に対しての「出生数」を意味する言葉になります。
単純にある年に生まれた赤ちゃんの数について話すときは「出生数」を使い、ある年に人口1000人当たりに生まれた赤ちゃんの数について話すときは「出生率」を使うようにしましょう。
まとめ
「出生数」と「出生率」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。