この記事では、「永劫」と「永遠」の違いを分かりやすく説明していきます。
「永劫」とは?
永劫とは、えいごうという読み方をすべき言葉です。
漢字で記されたこの言葉を目にすれば直ぐに分かる事ですが、時間が長く続くといった意味の永の漢字に、極めて長い時間やおびやかすといった意味の劫の漢字を加える事で成立した言葉となっています。
だからこそ永劫とは、限りなく長い年月といった意味を表すのです。
「永劫」の使い方
永劫とは、終わりが見えないと感じる程に長い時間を意味する言葉として使われています。
非常に長い時間を表現する事もあり、未来永劫という形で使われるケースを良く見掛ける事が出来る言葉です。
未来という言葉が付いている事でも分かる様に、これから先のかなり長い時間といった意味を表します。
なので何らかの誓いや約束をする際に、この未来永劫という言葉が登場する事が多いです。
「永遠」とは?
永遠とは、えいえんという読み方をする言葉となっています。
文字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、久しいといった意味を持つ永の文字に、とおいとか空間的や時間的な隔たりがあるといった意味を有する遠の文字を組み合わせる事で完成した言葉です。
そのため永遠は、何時までも果てしなく続く事だったり時間を超えて存在する事を意味します。
「永遠」の使い方
永遠は、終わりがないと感じる程に長い時間といった意味で使用される言葉です。
時間という概念を超越したと感じる程の長さを表す言葉であり、その間ずっとそのままである事を誓う際にこの言葉が、永遠の誓い、という表現で用いられたりします。
「永劫」と「永遠」の違い
永劫と永遠は文字を見比べれば即座に、2文字目に劫と遠という明確な違いがある事に気付く事が可能です。
ですが最初の文字が永と同じ文字であり、長い時間という同じ様な意味合いを持つ言葉同士なので、混同してしまう人は少なくありません。
もっとも永劫は、終わりが見えないと思える程の長い時間といった意味を表現する言葉です。
一方の永遠は、終わりが存在しないと思える程に途轍もなく長く続く時間といった意味を示します。
なのでこちらは時間という概念すら、飛び越えて続くといったより強い意味合いとなっているのです。
「永劫」の例文
・『私は未来永劫、あなたを許す事はありません』
・『永劫回帰という言葉の通り、本当にこの世界は同じ事が繰り返し起きている気がします』
「永遠」の例文
・『結婚式で永遠の愛を誓い合った2人が、1年も経たない内に離婚するなんて驚きました』
・『彼を裏切ってしまったという事実は、永遠に隠しておきたい所です』
まとめ
2つの言葉は、どちらも最初に永という同じ漢字が使用されている言葉同士だったりします。
ですが2文字目は劫と遠という明確な文字の違いがあるため、似通っているものの示す意味合いのニュアンスは違っているのです。
永劫は終わりが認識出来ない程に、長く続く時間といった意味を表現する際に用いられる言葉となっています。
対する永遠は、時間という概念さえも乗り越え終わり自体が存在しないのではないかと思える程に、途方もなく長く続く時間を意味するのです。
