この記事では、「極める」と「究める」の違いを分かりやすく説明していきます。
「極める」とは?
「極める」の主な意味は3つあります。
1つめは、これより先には進めないというところまで行きつくです。
富士山の標高は3776メートルです。
これより高い場所はありません。
そのため、3776メートルまで到達したら、3777メートルまで進むことは不可能です。
これよりも前に行くことができない、もうそこが頂点だといった意味になります。
2つめは、これよりも上はないという程度にまでなるです。
贅沢にしようと思えば、いくらでも贅沢にすることができます。
しかし、これよりも上はないという程度が、どこかしらにあります。
栗羊羹のことで説明をします。
栗羊羹とは、栗が入っている羊羹のことです。
日本で食べられている主な栗には、和栗と中国栗があります。
和栗と中国栗を比べると、和栗の方が値段が高いです。
ある栗羊羹には、和栗がごろごろと入っています。
値段のする和栗を使うだけでも贅沢ですが、それがごろごろと入っているのです。
羊羹よりも栗の方が多いのではないかと思うほどです。
そして、この栗は収穫後すぐのものをすぐに手作業で加工をしています。
古く傷んだものではなく、新鮮なものなのです。
そして、パッケージには金箔が使用されています。
どこまでも贅沢を追及しており、これを「贅沢を極める」といいます。
3つめの意味は、残ることなく、その事柄の極にまで達するです。
褒めるということでいうと、褒めるべき事柄を余すところなく言うといった意味になります。
「極める」の使い方
この上もないところにまでいくという意味で使用をします。
物事や状態などについていいます。
「究める」とは?
物事を詳しく調べたり、考えたりして、すっかり明らかにするという意味です。
「究」という漢字には、つきつめるという意味があります。
つまり、「究める」とは、ある物事について、それだけをつきつめるという意味になります。
ある人は外科医をしており、自身の外科の技術を高めたいと思っていました。
そこで、海外に留学をしたり、その道の専門家といわれる人についたりして、自分の技術を高め、外科ということを研究していきました。
これは「外科の道を究める」といいます。
「究める」の使い方
調べたり、考えたりして、わからなかったことをはっきりさせることを指して使用します。
「極める」と「究める」の違い
どちらの言葉も「きわめる」と読みますが、意味は異なります。
前者はこの上もないところにまで行きつくことです。
後者は研究をしてはっきりさせることです。
「極める」の例文
・『多忙を極める』
・『世界の頂点を極める』
・『料理を極める』
・『興味のあることをとことん極める』
「究める」の例文
・『その道を究める』
・『武道を極める』
・『ストイックに究める』
・『ものの道理を究める』
まとめ
読み方が同じ2つの言葉ですが、それぞれの意味は異なります。