「脅迫」と「強迫」の違いとは?分かりやすく解釈

「脅迫」と「強迫」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「脅迫」「強迫」の違いを分かりやすく説明していきます。

「脅迫」とは?

「脅迫」とは?

「脅迫」は、民法上犯罪行為そのもので、簡単に言えば、対象を脅して自分の利益にするが故、犯罪行為として「脅迫罪」という罪になるのが「脅迫」です。

その上で、「脅迫」は一度脅してしまったという事実がある場合、相手側が訴え出て裁判や証拠からどう見ても脅していることが立証された場合、「脅迫」を行った者は犯罪者になります。

「強迫」とは?

「強迫」とは?

「強迫」は、脅しではなく、強くお願いをすることで、どうしてもお願いしますのようにとにかく強く相手にお願いをする行為です。

この行為は別に自己の利益のために相手に無理強いをしているかどうかは分からず、単純に困っているが故助けてほしいと言っているだけである可能性があるため、脅しには該当しません。

そして、「強迫」は、実はお願いを取り消すことも可能で、やはりお願いをしても無理である場合、やはり無理そうですねとお話を切り出せば、「強迫」は解除可能です。

「脅迫」と「強迫」の違い

「脅迫」と「強迫」の違い

「脅迫」「強迫」の違いは、犯罪行為に当たるか否かです。

「強迫」は脅しなので、紛れもない犯罪行為ですが、「強迫」は単なる強いお願いになります。

その為、お願いですから助けてください、ということに対して助けるかどうかは自由で、脅迫の場合、助けることを強要しており、助けないと後で仕返しをすると脅しているが故犯罪になります。

「脅迫」の例文

「脅迫」の例文

・『度重なる脅迫行為は許されない』
この例は、たびたび脅しによる自己の要望を通す行為は許さないとした例で、犯罪者として処理することを示した例です。

「脅迫」は事実が確認され次第犯罪行為だと立証されるため、対象を罪に問うことが可能で「脅迫」が繰り返される場合、さらに重い罪へと移行可能です。

「強迫」の例文

「強迫」の例文

・『強迫は、強制ではあるが実はお願いベースなので強制されたものを取り消しできる』
この例は、「強迫」という物は、強制を意味しますが実はお願いベースなので強制されたものを取り消しにできるうえ、従う必要性がないという例です。

つまり、相手側のお願いを無視できるというのがこの例になります。

まとめ

まとめ

「脅迫」「強迫」は、ベースが異なり、「脅迫」は、相手を脅すことで自分の利益を確立することが約束されていますので犯罪行為で、財産を奪う行為です。

逆に、「強迫」も強制力があるのですが、これは実は強いお願いという解釈で無視可能な要望になります。

つまり、お願いだから助けてください、と言われても知らないと言って無視することができるのが「強迫」で強制されても無視できます。

一方、「強迫」側は無視すると大変なことになりますよと脅すが故、強制なうえ強制をした側は絶対に利益を得ることから不当であるとなり民法上では不当があるが故犯罪となるのです。

逆を言えば、「脅迫」する側が脅しても脅された方が実は利益があるじゃあないかとなった場合、「脅迫」は成立しなくなります。