この記事では、「見境ない」と「節操がない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「見境ない」とは?
「見境ない」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「見境ない」は「みさかいない」と読みます。
「見境ない」は、「物事の区別がつかない。
または区別をつけない様子」という意味があります。
特に、誰から構わずに、働きかける様子などを、「見境ない」と言います。
例えば、浮気性の男性は、女性とみれば誰でも口説くような性格の持ち主になります。
このような人を見たとき、「女性なら誰でも口説く、見境ない男性」などと言うことができます。
また、戦闘中にパニック状態になり、敵も味方も区別せずに、攻撃するような状況になった場合は、「敵味方の見境ない状態で、攻撃を仕掛ける」などと言い表すことができます。
さらに、食べ物なら肉でも野菜でも、関係なく食べる様子の人を見たとき、「食べ物なら見境なく食べる食いしん坊」などという文章にすることができます。
「節操がない」とは?
「節操がない」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「節操がない」は「せっそうがない」と読みます。
「節操がない」は「一貫した行動基準を持たないこと。
また基準をつらなく意思が薄いこと」という意味があります。
例えば、原発に反対の意見を持っていた人が、次の日には原発に賛成する意見を持っている場合、一貫した行動基準がないため、「節操がない人」ということができます。
また「節操がない」という言葉は男女関係に使われることが多く、恋愛にだらしない人に使われる言葉になります。
例えば、若い女性なら誰でもかまわずナンパする男性がいる時、「若い女性を見たらだれでもナンパをする、節操がない男性」などと言われることがあります。
離婚したばかりなのに、次の週には他の男性と付き合い始めている女性も、「彼女は節操がない」などと言われるかもしれません。
「見境ない」と「節操がない」の違い
「見境ない」と「節操がない」の違いを、分かりやすく解説します。
「見境ない」は、「物事の区別がつかない。
または区別をつけない様子」という意味があります。
一方で「節操がない」は「一貫した行動基準を持たないこと。
また基準をつらなく意思が薄いこと」という意味があります。
「見境がない」という言葉の場合は、「区別がない」という意味があるのに対して、「節操がない」という場合は、「一貫した行動基準がない」という意味の違いがあります。
例えば「見境ない」は「AとBを区別しない」だとしたら、「節操がない」は「今日はAで、明日はB」というような意味があります。
このような違いがありますが、「恋愛にだらしない」という同じことを意味する言葉になるため、意味の近い類語と言えるのではないでしょうか。
まとめ
「見境ない」と「節操がない」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。