「殴殺」と「撲殺」の違いとは?分かりやすく解釈

「殴殺」と「撲殺」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「殴殺」「撲殺」の違いを分かりやすく説明していきます。

「殴殺」とは?

「殴殺」とは?

「殴殺」は、素手のみで対象を殴り殺すことで手に武器を持つことなく対象を殺める行為です。

「殴殺」は殺める行為であるため、この時対象は必ず死亡している必要性があり、対象が死亡してない場合、「殴殺」ではなく単なる暴行を企てたというだけの事情を指します。

一方、最初は、武器を使用していて最終的に対象を殺害した際、致命傷となり死に至ったものが殴る行為である場合、これは、「殴殺」が成立しますので、「殴殺」は必ず対象を殺めた際の手段である必要があるのです。

「撲殺」とは?

「撲殺」とは?

「撲殺」は、武器を手に取り武器の力で殴り殺すことです。

この時、致命傷になったものが鈍器などの重みなどで対象となる物の命を奪う必要性があり、刺殺や射殺などと異なり、武器の重さで相手が死亡するという事情が成立しなければ、「撲殺」は成立しません。

その為、斧で殴って相手が死亡した場合、出血で死亡した場合は刺殺や切殺が成立しますが、あくまで斧の重さで頭が割れた場合、これは斧であっても「撲殺」です。

「殴殺」と「撲殺」の違い

「殴殺」と「撲殺」の違い

「殴殺」「撲殺」の違いは素手で殴り殺すか、武器の重さで殴り殺すかです。

「殴殺」は素手のみ、「撲殺」は武器の重みで切ったり刺したりしないことになります。

「殴殺」の例文

「殴殺」の例文

・『この被害者は殴られた跡があり恐らく殴殺だ』
この例は、素手による暴行を受けた後が被害者にはあるという例で被害者はすでに死亡しています。

「殴殺」はすでに被害者が死亡していて死因が殴られたことによるショック死である必要があります。

「撲殺」の例文

「撲殺」の例文

・『死因は斧による撲殺だ』
この例は、対象が死亡していて、かつその原因が斧で切られた際の出血致死ではなく、斧で頭がかち割られるという武器の重みでなくなっているという例です。

「撲殺」は、殴った際の武器の重みによって死亡するショック死に当たります。

まとめ

まとめ

「殴殺」「撲殺」ですが、殴る蹴るは「殴殺」になるかですが、これは死亡した人物の死因がキックであった場合、「蹴殺」が該当する殺害方法です。

よって「殴殺」は素手で殴り殺す、「蹴殺」はキックのみで対象を殺害するとなります。

一方、「撲殺」は必ず武器を使用して殺害する際武器の重さが要因である必要性があり、例えば凍らせた豆腐で殴った場合、実はパンチ力の方が決定的に強かった場合、豆腐で殺害したとは認めず、「殴殺」となるため、必ず「撲殺」は、武器の重さが決め手になっている必要性があるのです。

無論豆腐が実は殴り掛かった際、500キロくらいの重さがありますとなるのであれば、話は別で、凍った豆腐で「撲殺」となりますが、恐らくそんな豆腐は存在しませんので、鉄アレイのような金属で金属の重さで殺害するというのが、「撲殺」の基本です。

要は、「殴殺」「撲殺」や射殺だろうと最終的にどれが決め手で対象が死亡したかが重要なので、銃で撃たれていても、最終的に対象が死亡したのが、殴られたことである場合、死因は、「殴殺」です。