規則やルールを守ることは社会生活する際に大切ですが、これらを特に厳しく守る態度には「厳守」や「遵守」があります。
この記事では、「厳守」と「遵守」の違いを分かりやすく説明していきます。
「厳守」とは?
「厳守」とは集団や社会における決められた規則やルールを厳しく守る態度を表す言葉であり、これらのしたがって行動する時にも使われます。
「厳守」は規則やルールだけではなく、個人間で行われる約束に対しても使うことが可能であり、どちらの場合でも厳格に守る態度を表します。
「厳守」は色々な場面で使うことが可能です。
例えば先輩や先生などからの指導や命令に対して従う時や、社会における決められた慣習を守る時や、電車の時間や約束の時間を守る時などに使います。
期限までに仕事を終わらせなければならない時には「締め切り厳守」や「時間厳守」という風に使用され、厳しく守ることが望まれます。
厳しく守ることが要求される「厳守」ですが、こちらは個人間の約束から社会の取り決めまで色々なものに対応しています。
個人間の約束の場合だと破っても許されることはありますが、社会の取り決めを破った場合にはそれなりの罰やペナルティが発生する可能性があります。
「遵守」とは?
「遵守」とは集団や社会で決められた規則やルール、明文化された法律をしっかりと守る態度を表す言葉であり、特に法律関係を守る際に使われます。
明文化された法律を守る際にも「遵守」は使われますが、これはその他の色々な規則に対しても使うことが可能です。
法律以外にも倫理や道徳も通念上決められた規則であり、これらを守る際にも「遵守」は使えます。
社会で明文化されたルールとしては交通規則が有名であり、「交通規則の遵守」はポスターのキャッチコピーとしても使われています。
交通規則は法律で制定されているのでこれを「遵守」ぜずに違反すると罰則が下されます。
対して道徳や倫理という主観に寄る部分が多い倫理や道徳の「遵守」は、これを破ったとしても明確な罰則が必ずあるとは限りません。
もちろん人間関係を円滑にするものを破るため、他人からは非難や何かしらのペナルティを受ける可能性はあります。
「厳守」と「遵守」の違い
「厳守」は色々な規則やルールを厳格に守る態度を表す言葉であり、「遵守」はそれらの中でもさらに法律や道徳など社会で決められたルールに対しても使う言葉です。
「厳守」の例文
・『締め切り厳守と言われたので、ここ1週間は徹夜続きなのです』
・『戸締り厳守との張り紙をしたので、もう職員が忘れることはないだろう』
「遵守」の例文
・『道徳を遵守している高位の僧は、毎日弟子の模範となって活動している』
・『法令を遵守しなかった人物に対して、新しい罰則が定められた』
まとめ
「厳守」は個人間の規則でも社会のルールでも使えます。
「遵守」や社会で決められた規則やルール、道徳に対して使うことが可能であり、使う範囲が限られます。