この記事では、主体性なく相手の言う通りになる「言いなり」と考えや態度、動作がまっすぐなことを指す「素直」の違いを分かりやすく説明していきます。
「言いなり」とは?
相手の思うように動き、服従したかのような振る舞いをすることで、本人がそれをよしと思っているかまではこの言葉には含まれていません。
首相の行動を側近やブレーンの言いなりになっていると揶揄したり。
新聞やテレビが政府の言うとおりに報道するケースを政府の言いなりと揶揄することがあるなど、自分の意志がないように取られ、あまりいい意味で使われることがない言葉でもあります。
言いなりにしている側がいかにプレッシャーを強くかけており立場が強いかということの裏返しとも言えるでしょう。
学校などでは反抗する側が「先生の言いなりになりたくない」などというケースも有り。
言いなりになるということは自我をき損するイメージが非常に強いと言えるでしょう。
プロスポーツの世界では監督の指示に従うことを言いなりになるとは言いません。
従うべきという指示であるという判断がしっかりできているからと見ることが出来ます。
「素直」とは?
考えや態度がまっすぐでひがんだ所がなく、人に逆らわないこと、心が純真さを失っていないことなどを指す言葉です。
「作品を素直に楽しめない」という言葉で、素直という意味合いがイメージしやすいと言えるでしょう。
素直に言うことを聞くという言葉から言いなりになると近い意味がありますが、一応本人の意志で言うことを聞いているという点が言いなりとの違いと言えます。
嘘をつけない人などという意味合いもあり、素直すぎて対面している相手が見た目で気にしているが指摘されたくない箇所であろうことを指摘する子供などは素直さが悪い方に働いた例と言えるでしょう。
また、自分のやりたい放題にして抑えが効かないことも素直すぎるという例えが可能です。
「言いなり」と「素直」の違い
「言いなり」と「素直」の違いを、分かりやすく解説します。
言いなりと素直は人の言うことを聞いて行動するという基本は同じですが、言いなりは社会的に悪い行動をさせる場合でも嫌々やらざるを得ないのに対して、素直な人の場合はそれは悪いことだと断れると言えます。
立場的には明らかに言いなりになっている人のほうが厳しいと言えるでしょう。
また、素直な人は自分に正直ということでもあり、言動に裏表や遠慮がなく言いたいことを言ってしまうケースもあります。
とは言え、素直であることは美徳とされており、自我を奪われているかのようなイメージがある言いなりとは大きく立ち位置が異なると言えます。
まとめ
素直は指示を出すものから見て受け取る側の態度によるものとも言えるため、疑うことなく言うことを聞いてくれる素直さは美徳として見られています。
言いなりは自分が思っているケース、傍から見てそう見えるケースがあり、本人の苦痛や苦労、社会的な善悪も物差しに使うことが出来ます。