「模範」と「手本」の違いとは?分かりやすく解釈

「模範」と「手本」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「模範」「手本」の違いを分かりやすく説明していきます。

「模範」とは?

「模範」とは?

「模範」には2つの意味があります。

ひとつは、見習うべき望ましい状態や行為などです。

この言葉は、主に人の状態や行為を指していますが、「模範解答」のように人以外の事柄も指します。

「模範解答」は、望ましい回答のことです。

数学の場合は答えが決まっています。

たとえば、1+1=2で3や4などにはなりません。

しかし、英語や国語の場合は答えが一つでない場合があります。

同じ文書を英語で表現するにしても、いくつか使える単語があったり、いくつかの文書の形があります。

国語の場合「このときのこの人の気持ちを説明しなさい」などの問題があったとき、回答は一字一句「模範解答」と同じでなければならないわけではなく、意味が似ているようなら多少言葉の使い方が違ってもよいとされています。

望ましい見習うべき状態のことであり、それとそっくり同じでなければならないというものではありません。

もう一つの意味は、器物などを作るときに用いるもととなる型です。

これを使うと同じ形で作ることができます。

「模範」の使い方

見習うべき状態や行動といった意味で使用をします。

人について使うことが多いです。

「手本」とは?

「手本」とは?

「手本」には2つの意味があります。

ひとつは、習う人が見習うべき絵や字がかいてある本です。

書道を習うときには、見習うべき文字が書いてある本を使用します。

そのようにまねるべきものとされており、できるだけこれに近づくように書きます。

できるだけ似せて書くよう努力することが期待されます。

もう一つの意味は、見て学んだり、まねたりすべき物事です。

1つめの意味は本を指していますが、2つめの意味は物事を指しています。

たとえば、今度新築住宅を建てることになったとします。

友人宅が素晴らしいと思っていたので、これをまねて作りたいです。

これを「友人宅を手本にする」といいます。

「手本」の使い方

見習うべきものという意味で使用をします。

「模範」と「手本」の違い

「模範」と「手本」の違い

「見習うべきもの」という意味が似ていますが、ニュアンスが異なります。

前者はできるだけそれに近づけることが望ましいものという意味合いです。

絶対にそれと同じでなければならない、というものではありません。

後者は、できるだけそれをまねことが望まれるものです。

文字の場合だと、それに似せて書くことが求められます。

「模範」の例文

「模範」の例文

・『生徒の模範となる』
・『他の模範となるように行動する』
・『模範解答を示す』
・『模範生となる』

「手本」の例文

「手本」の例文

・『生徒たちに手本を示す』
・『手本を見ながら文字を書く』
・『お手本となる行動』
・『手本をよく見てください』

まとめ

まとめ

見習うべきものという意味が似ていますが、一方は望ましい状態、もう一方はできるだけそれをまねるべきものという意味合いがあり、ニュアンスが異なります。