「超絶」と「超越」の違いとは?分かりやすく解釈

「超絶」と「超越」の違い言葉・カタカナ語・言語

「超」という漢字を使う代表的な言葉に「超絶」「超越」があります。

このふたつにはどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「超絶」「超越」の違いについて解説します。

「超絶」とは?

「超絶」とは?

「超絶」とは、『通常では考えられないほど飛び抜けて優れていること」を意味する言葉です。

「超絶」には「似たようなものと比較しても比べ物にならないほど圧倒的」という意味があります。

優れている程度は常識では考えられない程著しい状態を指す言葉で「他の者が努力しても到底手が届かないほど大きな差がついていること」を表します。

「超絶」という言葉には「常識はずれ」というニュアンスが含まれています。

常識的に考えラエル範囲を大きく超えて優れている人並み外れた状態を指す言葉なので軽々しく使われることはありません。

過去の記録を大幅に塗り替えるような圧倒的な新記録や、後にも先にも同じくらいの技量を持つ者が現れることが想像できないような高い技術水準など「これまでの常識を塗り替えるようなハイレベルなもの」に対して使われる表現です。

「超絶」の使い方

・『明治時代の超絶技巧と呼ばれる作品はほれぼれと見惚れてしまうほど素晴らしい出来栄えだ』
・『無名の新人が超絶的な新記録を叩き出す』
・『彼の力量は超絶したものであり、他の人間が束になってかかっても敵うものではない』
・『彼の演奏は技術的には超絶だが人の心を揺さぶる力がない』

「超越」とは?

「超越」とは?

「超越」とは、「常識的な程度を大きく超えて抜きん出ること」を意味する言葉です。

基準となる数値や程度を大きく超えることを「超越」と表現します。

一般的には良い意味で使われるポジティブな言葉で「ここまでの範囲が常識的とされるラインを大きく超え他に大差をつけて圧倒的に優れていること」というような「想像できる上限を軽く突破している」状況を指す言葉が「超越」です。

限界や枠を超えているという意味の他に「想像の埒外にある」という意味合いでも使われます。

「凡人ではとても考えの及ばない常識に入っていること」「超越」であり、一般の人とはかけ離れている状況を意味する言葉です。

「超越」の使い方

・『彼の思想は善悪を超越したものだ』
・『時代を超越した不世出の天才画家の作品展に出かける』
・『人間の能力を超越しているかのごとき神業を目にする』
・『世俗を超絶した世捨て人に憧れる』

「超絶」と「超越」の違い

「超絶」と「超越」の違い

「超絶」「超越」はどちらも「常識的な程度を圧倒的に上回ること」という意味で使われています。

意味が非常によく似た類語同士ですが、違いを挙げるとすれば「比較対象」がポイントになります。

「超絶」というのは圧倒的に優れている存在に特に注目した表現です。

能力の高さや成績の優秀さを強調した表現であり、絶対的な評価としての優秀さを意味しています。

「超越」というのはほかと比べて抜きん出ていることに注目した表現です。

常識や枠など比較対象となるものによって形成されるラインを大きく踏み越えていることを強調した表現なのでただ一人である場合や基準がはっきりしていない時には用いられません。

絶対的な優秀さを表すのが「超絶」、相対的な優秀さを表すのが「超越」という違いがあります。

まとめ

まとめ

「超絶」「超越」は非常によく似たい身の言葉で混同されることも多いですが、本来の意味はそれぞれ異なります。

言葉の持つ意味合いの違いに注意しながら正しく理解しましょう。