医療とは決して外科や内科の様に手術をしたり薬剤などで治療を行うものだけではありません。
今回は身近な2つについてご紹介いたします。
この記事では「あん摩マッサージ指圧師」と「柔道整復師」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あん摩マッサージ指圧師」とは
まず、マッサージという身近な言葉とは裏腹にこの職業は『あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等にかんする法律に定められている国家試験に合格し、厚生労働省の名簿に登録されている人がつける職業』のことを指します。
国家試験を受けなければならないのは意外ではないでしょうか。
この職業では主に3つの手法、つまりあん摩(筋肉をもみほぐして血行をよくし、肩こりや疲労などを除く治療)、マッサージ(主に手で皮膚や筋肉をもんだり叩いたりさすったりなどをして刺激を与えて新陳代謝をよくして機能を回復させる治療)、指圧(指先や手のひらで人体の部位を押して筋肉や神経の機能を高める治療。
)を組み合わせて症状改善を行います。
「柔道整復師」とは
さて『柔道整復師』ですがこれは『柔道整復師法に基づく免許を受けたもがつける職業であり、捻挫、脱臼、骨折、打撲、肉離れなどの応急的な回復を行う』という内容です。
『接骨医』ともいわれています。
治療方法は運動療法やテーピング治療など外科的な方法を使わない内容が主なものであるのが特徴です。
ところでなぜ『柔道』なのかというとこれは面白い背景があり、もともとは柔道や柔術の稽古などでケガを負った人間を治療する知識を付ける必要があることから発展しました。
ですので決して今となっては柔道には全く関係ないケガの治療にもあたります。
「あん摩マッサージ指圧師」と「柔道整復師」の違い
この二つは外科手術や薬などを使わず、手を使い治療を行う国家資格という非常によく似た共通点は存在しますが、前者は『あん摩、マッサージ、指圧を駆使して症状改善や健康促進を助ける職業』か『運動治療やテーピングなどでケガの処置や治療を行う職業』ではっきりと分けることができます。
実は面白い違いも存在しており、厳密には『マッサージやあん摩、指圧などは柔道整復師では対応できない』という内容があります。
これの理由は上記に上げた治療方法に違いがある為であり、あん摩やマッサージ、指圧は国家試験を受けて認められる必要のある専門技術であるというのがポイントです。
あまり日本ではなじみがありませんが、欧米ではスポーツが盛んなこともあり、試合や練習における外傷などがとても多く、この2つの職業はとても注目をされています。
実際スポーツトレーナーやアスレチックトレーナーはプロスポーツチームやほぼプロなみの規模をもつ大学スポーツチームには必ず存在しておりニーズはとても多いのが実情です。
運動療法やテーピング治療ももちろん、マッサージや指圧、あん摩の重要性も注目されており、トレーナーは必ずこれらの技術を習得してチームの選手を支えています。
まとめ
如何でしたでしょうか。
どちらも似ておりあまり違いが分かりづらかったのが今回の『あん摩マッサージ指圧師』と『柔道整復師』でした。
まだまだ日本では他の医療従事者よりも認知度が低いですが、スポーツビジネスが盛んな欧米では注目されている職業で、グローバルな活躍も目指せる意外な穴場でもあります。
これを機会に是非それぞれの職業の違いを深堀してみてはいかがでしょうか。