この記事では、「リベラリズム」と「リアリズム」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リベラリズム」とは?
「リベラリズム」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「リベラリズム」は「liberalism」と英語表記します。
「リベラリズム」は「自由主義」を意味する言葉で、「個人の権利や自由を基本として、社会のあらゆる場面における、個人の自由な活動を重んじる思想的立場」となります。
ルソーやアダム・スミスなどが提唱した考え方になります。
17世紀からの市民革命の成立や資本主義の興隆とともに発達した考え方になります。
この当時は、国家の規制や干渉を最小限とどめる「自由放任主義」の立場がとられていました。
つまり、人々の暮らし方は人々に任せて、国が余計なことをしないようにするという考え方になります。
20世紀以降は、大資本に対する労働者や消費者の社会的自由を重視するようになり、「富の再分配」を認める思想を含むようになっています。
市場に任せきりにしてしまうと、貧困する人や失業する人が出るため、国が介入し、福祉を充実させたり、公共事業を行って、貧困する人や失業する人を減らすという考え方になります。
「リアリズム」とは?
「リアリズム」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「リアリズム」は「realism」と英語表記します。
「リアリズム」は「現実主義」を意味する言葉で、「現実を最重視する態度」という意味になります。
理想を追うことなく、現実の事態に即してことを処理しようとする立場のことを意味します。
例えば、偏差値が40しかない人が、70になるよう理想を目指して勉強するというよりも、40でも合格する大学を探したり、進学以外に幸せに生きる道を探す方法を模索する場合、「リアリズム」と言えます。
また「リアリズム」は「写実主義」を意味する言葉でもあります。
「事物をありのままに写しだし、空想や理想化をなくす、芸術的な立場」を意味します。
王子やお姫様が出てくるような小説ではなく、庶民の暮らしを丹念につづったような小説は、「リアリズム小説」などと呼ばれます。
「リベラリズム」と「リアリズム」の違い
「リベラリズム」と「リアリズム」の違いを、分かりやすく解説します。
「リベラリズム」は「、政治的な自由や経済的な自由を認める考え方」になります。
一方の「リアリズム」は「現実を最重視すること」、また「事物をありのままに映し出す芸術的な立場」を意味します。
このように「リベラリズム」と「リアリズム」は考え方に関する言葉になりますが、「リベラリズム」は「自由」を、「リアリズム」は「現実」を大切にするという大きな違いがあります。
まとめ
「リベラリズム」と「リアリズム」の違いについて見てきました。
2つの思想には大きな違いがありました。
「リベラリズム」と「リアリズム」の意味と違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。