この記事では、「気配り」と「気遣い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「気配り」とは?
あれこれと意識や心を働かせること、不注意のために失敗がないようにすることです。
「どうでもいいや」という態度とは反対のさまを意味します。
お客さんが自宅にやって来たときのことで説明をします。
お客さんが家に入るときには、スリッパを勧めました。
これは足の裏が汚れないようにや、足が冷たくならないようにするためです。
室内に入ったら椅子に座るように勧めました。
これは、ずっと立っていると疲れるからです。
そして、お茶を出しました。
飲み物の好き嫌いがあるだろうと思い、コーヒー、紅茶、緑茶のうちどれがいいかを聞きました。
また、一緒にお菓子も出しました。
これは、喉が渇いているだろうと思ったからや、もてなす気持ちを表すためです。
座っているときに使えるようにひざ掛けを勧めました。
これは寒かったら使ってもらえるようにです。
これらは、お客さんに対して失礼がないようにとあれこれ意識や心を働かせているといえます。
いろいろと意識を働かせることで、不注意による失敗は減ります。
このさまを「気配り」といいます。
「気配り」の使い方
あれこれ意識や心を働かせて、不注意による失敗がないようにすることを指して使用します。
人について使う言葉です。
「気遣い」とは?
「気遣い」には2つの意味があります。
ひとつは、あれこれと意識や心を働かせること、不注意による失敗がないようにすることです。
祖母への対応のことで説明をします。
祖母は足が悪い90代です。
階段をのぼるときに大変そうだったので手を貸してあげました。
そのときに荷物を持っており、重たそうだったので代わりに持ってあげました。
これは、祖母に対してあれこれと意識や心を働かせているといえます。
祖母への「気遣い」です。
もう一つの意味は、好ましくないことが起こる恐れです。
秘密を持っていたとします。
秘密が漏れてしまうのは、自分にとって好ましくないことです。
秘密が漏れるおそれはないということは「秘密が漏れる気遣いはない」ということもできます。
「気遣い」の使い方
あれこれと意識や心を働かせるという意味で使われることが多いです。
「気配り」と「気遣い」の違い
あれこれと意識や心を働かせるという意味が同じです。
この意味では同じように使われています。
「気遣い」には好ましくないことが起こる恐れという意味もあり、この点に違いがあります。
「気配り」の例文
・『気配りができていない』
・『スタッフに気配りする』
・『優しい気配り』
・『気配りに感動した』
「気遣い」の例文
・『うれしい気遣い』
・『お互いに気遣いをする』
・『気遣いができる人が好き』
・『周囲に気遣いができる人』
まとめ
あれこれと意識や心を働かせるという意味が同じで、この意味では同じように使われています。
「気遣い」には好ましくないことが起こる恐れという意味もあります。