この記事では、「比喩」と「例え」の違いを分かりやすく説明していきます。
「比喩」とは?
「比喩」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「比喩」は「ひゆ」と読みます。
「比喩」は「ある物事を、類似または関係するほかの物事を借りて表現すること」という意味があります。
例えば、美しい容姿の女性を見たときに、「花」を借りて表現し、「満開の桜のような美しさを持つ女性だ」などと言うのを「比喩」と言います。
同じように、狡くて悪い人がいる時、「狼」を借りて、その狡さや悪さを表現することができます。
「あなたが好きな人は、平和の村をパニックに陥れる狼のような男だよ」などと比喩表現を使い、忠告することができます。
また『イソップ童話』のように、人間の世界を動物に置き換えて物語として表現するような場合も、「比喩」の一種と考えることができます。
「3匹の子豚は、人間の世界を比喩した物語だ」などと言うことができるのではないでしょうか。
「例え」とは?
「例え」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「例え」は「たとえ」と読みます。
「例え」は「例えること。
また、例えられた語句や事柄」という意味があります。
「例える」には「わかりやすく説明するために、ある物事を引き合いに出して言うこと」という意味があります。
自分が経験したこと、見たものの感動などを他の人に感じてもらうのは、難しいものです。
そこで、分かりやすく説明するため、互いが知っている物事を引き合いに出すことを「例え」と言います。
美しい女性に出会ったという場合は、話し相手が知っている、美しい女優やアイドルなどの名前を引き合いに出すと、どれほど美しい女性だったかが伝わりやすいでしょう。
「美しい女性と出会った。
例えば、アイドルのAくらいの美人だよ」などと言います。
同じように、「大きな男性にあった。
例えるなら、プロレスラーBくらいの大きさだよ」などと言うのが「例え」となります。
「比喩」と「例え」の違い
「比喩」と「例え」の違いを、分かりやすく解説します。
「比喩」は「ある物事を、類似または関係するほかの物事を借りて表現すること」という意味があります。
一方「例え」は「例えること。
また、例えられた語句や事柄」という意味があります。
「比喩」と「例え」は基本的に同じ意味があり、厳密な違いはないと言えます。
ただし、「比喩」よりも「例え」の方がより具体的な物事に置き換えて説明する傾向があります。
美しい女性を「比喩」で表現すると「バラのような女性」などと言いますが、「例え」の場合は、「女優Aをぽっちゃりさせたみたいな女性」などと、より具体的で説明的な表現をするという違いがあります。
まとめ
「比喩」と「例え」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、確かな違いがありました。
2つの言葉の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。