みなさんは「けじめ」と「落とし前」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「けじめ」と「落とし前」の違いを分かりやすく説明していきます。
「けじめ」とは?
「けじめ」は「物事の差」「2つ以上のものの間にある質的、あるいが量的な差」、もしくは「連続したものが変化したときに認められる前後との質的な違い」という意味を持つ言葉です。
ここから転じて「あるものと他のものの区別」「節度を持った行動をすること」などの解釈になっていきました。
特に一般的には「節度を持った行動をすること」という意味で使われることが多くなっています。
「落とし前」とは?
「落とし前」は「おとしまえ」という読み方をします。
この「落とし前」は元々「店に来た客と交渉して適当な額まで値段を下げること」を意味していました。
ここから転じて「争いごとなどを解決するために話をつけること」や「自らの失敗の責任を取ること」、あるいは「不祥事の後始末をすること」を意味すつようになったのです。
「けじめ」と「落とし前」の違い
では、ここで「けじめ」と「落とし前」の違いを考えてみましょう。
どのような相違点があるのでしょうか?「けじめ」は「あるものと他のものを区別して節度を持った行動をすること」という解釈になります。
一方の「落とし前」は「自らの失敗の責任を取ること」や「不祥事の後始末をすること」という意味になります。
ここで「けじめ」も「自らの失敗の責任を取ること」というニュアンスもあるのですが、「落とし前」はやや暴力的な印象を覚える点が異なる点と言っていいでしょう。
「けじめ」の例文
ここで「けじめ」の例文を見ていきましょう。
具体的には以下のようなものが考えられます。
・『自分でやってしまったことが、自分できっちろとけじめをつけろよ。お前だって男なんだからな』
・『本当にアイツはけじめがない奴だ。だから誰からも相手にされないんだよな』
「節度を持った行動をすること」という意味を持つ「けじめ」を自分1人でできない人は他人から信用されない印象を与えてしまう可能性があります。
「落とし前」の例文
次に「落とし前」の例文を見ていきましょう。
主に以下のような文章が挙げられます。
・『この前の失敗はちゃんと落とし前をつけたんだろうな。いい加減なことしているとタダじゃすまされんぞ』
・『この落とし前をどうやってつけるつもりだ?俺は本当に怒っているんだからな』
「落とし前」の例文を見ていると、やや過激で暴力的な印象があります。
まとめ
これまで「けじめ」と「落とし前」の意味や違いを説明してきましたが、これらの言葉は普段のコミュニケーションの中で時々耳にする機会もあるかもしれません。
しかし、一見すると、若干きつい印象を与えてしまうかもしれないので、使う場面を慎重に選ばなければなりません。
そのためには各々の言葉の意味を正しく理解しておくようにしておいてください。